夏タイヤ同等の性能は本当か? オールシーズンタイヤ ミシュラン クロスクライメート試乗レビュー【夏編】(1/2)
- 筆者: 松田 タクヤ
- カメラマン:松田 タクヤ/土屋 勇人
オールシーズンタイヤではなく夏タイヤ! 日常生活で使用した印象を徹底レビュー
2019年も既に3月に入り、上着が要らないくらい暖かい陽気の日が多くなってきた。この次期になると、そろそろ冬タイヤから夏タイヤに履き替えると言う方も多いのではないだろうか。
「雪も走れる夏タイヤ」がキャッチフレーズの夏タイヤ、ミシュラン クロスクライメートを公道で試乗し、その印象をレポートする本企画。
前回は真冬のスキー場にクロスクライメートを履いたクルマで赴き、その性能をじっくりと試すことができた。その結果、想像以上の冬性能を実感することになった。
非常に高い雪上性能を有しているクロスクライメートだが、このタイヤはあくまでも夏タイヤ。実際このタイヤを購入するユーザーも、使用中の9割以上はドライ・ウェット路面での使用になるのではないだろうか。
となると、クロスクライメートを購入する上で夏性能は非常に重要なファクターとなる。
今回は、クロスクライメートを装着したクルマで、筆者が約4千キロ走った後に感じた印象をありのままにお伝えしていきたいと思う。冬性能を試しに長野県のスキー場まで行った時の記事は、以下のリンクから確認してみてほしい。
クロスクライメートの良いところ、悪いところは? リアルユーザーの感想
ウェブメディアの記事は、どれだけ最後までキチンと読んでもらえるかが重要視されることがある。しかし、今回は敢えてこの早いタイミングでクロスクライメートの印象を羅列して記載しようと思う。なぜなら、その方が実際の読者に分かりやすいと筆者は思うからだ。
クロスクライメートの良いところ
■タイヤパターンからは想像もつかないほどロードノイズが静か
■乗り心地が良い。かといってフワフワする乗り心地ではなく、路面の凹凸を”いなす”感じ
■ステアリングインフォメーションが良い。ステアリングを切り足した時もしっかりとヨーが追従する
■ブレーキング時の剛性感・グリップ感が高く、ドライ・ウェット路面両方で高い安心感がある
■タイヤが長持ちする(ミシュランの夏タイヤ、エナジーセーバー比で25%向上)※実際に試せていないが
■本当に雪道が走れる(詳しくは下部リンクの冬編記事を参照)
■圧雪路面だけではなく、ハーフアイスくらいなら十分走れる
■冬タイヤと履き替える必要が無いので手間がかからない。冬タイヤの置き場所も不要
■タイヤ・ホイールを2セット用意する必要が無いので経済的
■スリップサインの場所を教えてくれるミシュランマンロゴがカワイイ
■ミシュランのタイヤを履いていると言うステータスを感じる
クロスクライメートの悪いところ
■見た目がゴツイ。好き嫌いが分かれる所かもしれない
■夏タイヤに比べて値段がちょっとお高め(ミシュラン エナジーセーバー比)。とはいえ、夏タイヤより長持ちである上、スタッドレスタイヤを用意する必要もないとくればランニングコストは低いと言える。
■完全なアイスバーンには弱い。アイス性能は夏タイヤよりほんの少しだけ良い程度(降雪地帯の夏タイヤとして使うのはアリ)※スタッドレスではない事をお忘れなく。過信は禁物!
こんなところだろうか。
「いや、ホントかよ!」と思う方も居るかもしれないが、全部本当である。基本的に良い要素の方が圧倒的に多いタイヤなのだ。
夏タイヤとしての性能は偽りなく夏タイヤ同等であり、完全なアイスバーン以外の冬路面は難なく走れてしまうというのがこのタイヤの特徴だ。
クロスクライメートの悪いところも感じたままに書いたので、ミシュランさんがこの記事を見たら気を悪くするかもしれない。ミシュランさん、もし見てたらごめんなさい…。
次のページでは、より詳しい夏性能のインプレッションを紹介していく。
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