スバル 新型BRZ vs 初代BRZはどこが変わった!? 写真でサクッと見比べてみる!【新旧比較】

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2021年4月5日(月)に日本仕様が初公開されたスバルの2代目BRZ。日本での正式発売は2021年夏の予定だ。フルモデルチェンジした新型と初代BRZでは、実際どのあたりが異なっているのだろうか。

骨格の違い、デザインの変化、そして安全性能の3つに焦点を当てながら、新型BRZの見どころをご紹介していこう!

目次[開く][閉じる]
  1. 写真では見えない新型BRZの進化ポイント、違いは骨格にあり!
  2. よりグラマラスに生まれ変わったデザインにはそれぞれ意味がある
  3. アイサイトだけじゃない! インテリアの設計自体にも安全のこだわりが込められていた

写真では見えない新型BRZの進化ポイント、違いは骨格にあり!

タイトルに「写真でサクッと見比べてみる!」と言いながら、さっそく写真ではわからない部分からの説明となることを許して欲しい。

スバル 新型BRZは、基本的なFRプラットフォーム(車台)を、先代BRZから引き継ぐ。しかし単なるキャリーオーバーではなく、スバルの他モデルで培ったノウハウを盛り込んだ。

具体的には、2020年にフルモデルチェンジしたスバルのスポーツワゴン、新型「レヴォーグ」に採用されたインナーフレーム構造や、構造用接着材をBRZにも使用する。

こうした再構築により、初代BRZに対しフロント曲げ剛性で約60%、ねじり剛性で約50%と、大幅にモノコックボディの強化が図られた。これによりステアリング操作の応答性を高め、旋回時のトラクション(駆動伝達力)も向上している。

いっぽうで剛性アップに伴う重量増を抑えるため、屋根やボンネット・トランクフード、フロントフェンダーの各部にアルミ素材を採用し軽量化を図るとともに、前後重量配分の見直しも実現した。これも運動性能の向上に大きく貢献するものだ。

排気量は2リッターから2.4リッターに拡大

水平対向4気筒 FA型ガソリン直噴エンジンは排気量をアップし、初代BRZの2リッターから2.4リッターへと拡大された。

最高出力は235ps(173kW)/7000rpm、最大トルクは25.5kg-m(250Nm)/3700rpm。初代BRZは、最高出力207ps(152kW)/7000rpm、最大トルク:21.6kgf-m(212N・m)/6400-6800rpmで特に低速域でのトルクが大きく改善された。0-100km/h加速は6.3秒。初代の7.4秒よりもタイムアップしている。

よりグラマラスに生まれ変わったデザインにはそれぞれ意味がある

新旧のBRZを見比べてみると、新型は随分と力強さを増した印象だ。言い方を変えると、よりグラマラスに生まれ変わった。

新型BRZのボディサイズは、全長4265mm×全幅1775mm×全高1310mm、ホイールベース2575mm。これに対し先代BRZのボディサイズは、全長4240mm×全幅1775mm×全高1320mm、ホイールベース2570mmである。

グラマラスさを増したとはいえ、車幅は初代BRZと同一。全長やホイールベースも大きくは変化していない。

新型では、空力性能を向上。リアスポイラーはボディ一体型となり、後部を持ち上げた格好のダックテール形状とした。後輪の十分な駆動力(トラクション)を確保する効果がある。

フロントフェンダー後方にはエアアウトレットがあるが、デザイン上の演出だけでなく、空力対策の一環として設けられた。フェンダー内に発生する空気の渦を逃がす効果があり、それによって操縦安定性も高められたという。

このように新型BRZのデザインにはそれぞれ意味合いが込められている。

タイヤサイズは初代の17インチ(215/45R17)に対し18インチ化された(215/40R18)。ただし新型でも17インチ版の設定は残されているようだ。

アイサイトだけじゃない! インテリアの設計自体にも安全のこだわりが込められていた

初のアイサイト搭載は大きなニュースだ

スバルといえば、安全性能に独自のこだわりを持つメーカーだ。今回の新型BRZにもそんな想

いが強く込められている。

中でも、待望の“アイサイト”初搭載は大きなニュースだ。ATモデルのみの採用だが、プリクラッシュセーフティブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)や全車速追従機能付クルーズコントロール、後側方警戒支援システム、車線逸脱警報、後退時ブレーキアシスト等を備える。

また最初に紹介したボディ剛性の強化は、衝突安全性能の向上にも大きく寄与している。

走り出す前から安全を考える! ポイントは「視界」「ドラポジ」「インターフェイス」

衝突回避や、万が一の事故の衝撃から守る技術ももちろん重要だが、それ以上に「事故を起こしにくいクルマ作り」をスバルは重要視する。航空機メーカーをルーツに持つスバルが古くから持つ設計思想で、これを“0次安全”と定義付けている。

航空機では、ちょっとした判断ミスや操作ミスが重大事故につながる。十分な視界を確保し操作もしやすくすることで、走り出す前からの安全を確保する。それがまず重要な第一歩、という訳だ。

新型BRZにおいても、この思想がインテリアの随所に盛り込まれている。「視界」「ドライビングポジション」「インターフェイス」の3つのポイントから紹介しよう。

■視界の良さが全ての基本

新型BRZは、インパネ(ダッシュボード)の形状を先代に比べグンとシンプルにした。水平基調のデザインとし、メーターバイザーも低く設置。前方視界も大幅に改善されている。死角を減らし、視界を確保することもまた安全のひとつと考えているからだ。

■疲れにくいドライビングポジション

また、体を支えるスポーツシートの改良も“0次安全”の一環。運転環境を改善し疲れにくくすることで、安全なドライビングを可能とするものだ。

■使いやすさを考えたインターフェイス

エアコンの操作スイッチは従来型よりも大きく手前に寄せられ、手元の操作がしやすくなった。ナビ画面も大きくなっている。

またドライバーが瞬時に情報を得られるため、新たにデジタルメーターも採用された。回転計(タコメーター)の中心にデジタルの速度計を配置。右に燃料や水温の表示、左に機能表示が割り振られている。

例えばアイサイトの前車追従クルーズコントロールを作動させると、左側に大きく表示させる、といった具合だ。

このように、そもそも事故を起こしにくい環境づくりが、新型BRZでは徹底して行われている。

デザインの変更や性能の向上ばかりでなく、地道な安全性の向上にもしっかりと配慮を加えた新型BRZ。スバルの生真面目さが良くわかるモデルチェンジである。

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:茂呂 幸正・SUBARU]

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トクダ トオル(MOTA)
筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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