スーパーカーも“電動化”の時代! マクラーレンが見据える持続可能なハイパーカーの近未来予想とは

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F1コンストラクターとして有名なマクラーレン。そのロードカー部門であるマクラーレン・オートモーティブは今、市販モデルの電動化に向けて積極的な姿勢をみせている。世界随一のレーシングチーム直結の自動車メーカーが考える近未来予想とは。

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2025年までに全市販モデルの電動化を宣言したマクラーレン

8月には電動化技術の搭載に対応した次世代シャシーを発表

英国のスーパーカーブランド「マクラーレン」のマクラーレン・オートモーティブは2020年8月26日、次世代モデル向けの最新アーキテクチャーを発表した。

ポイントは“電動化”。

設計段階からハイブリッドシステム、そして近い将来の100%EV(電気自動車)化技術の搭載を想定しているという。

一貫して電動化に対し積極的な姿勢をみせるマクラーレン

多くの世界企業がSDGs(持続可能な開発目標)に向けた取り組みを表明する中、内燃機関のエンジンを搭載する世界の自動車メーカーの対応も急がれている。この流れは、高価で少量生産のスーパーカーであっても変わらず、各社とも“電動化”の将来ビジョンを打ち出す。

中でもマクラーレンは、他社に先駆けアルティメットシリーズの「マクラーレン P1」(2013年)でハイブリッドシステムを搭載するなど、一貫して電動化に対し積極的な姿勢をみせている。

2018年7月のグッドウッド フェスティバル オブ スピードの会場でマクラーレンは、中期経営計画「トラック25」を発表。2025年までに市販モデルのラインナップ全てがハイブリッドになると宣言し、12億ポンドもの開発費の投資を発表している。8月に発表された最新アーキテクチャーは、その計画が順調であることを物語る。

マクラーレンの優位性が電動化と動力性能の向上を両立させる

性能向上と電動化は相反するもの!?

世界一を争うスーパーカーにとって、性能の向上を目指すのは当然のことだ。しかしハイブリッドカーは、これまでのガソリンエンジン車に対し環境性能は向上するが、バッテリーなどの重量物を伴う宿命にあり、性能を上げようとすればするほど重量が増すジレンマに陥る。

マクラーレンではこうした課題を克服するため、次世代ハイブリッドスーパーカーの効率化の柱としてカーボンファイバーシャシーの重要性を挙げ、ここに多くの投資を集中させている。

カーボンシャシーの研究・製造技術で他社を圧倒

カーボンシャシーは製造に手間がかかり高価だが、強靭かつ軽量な技術で、世界最高峰のF1マシンにも広く採用されている。マクラーレン・オートモーティブの前身、マクラーレン・カーズが1993年に誕生させた「マクラーレン F1」以来、同社の市販モデルには一貫してカーボンシャシーを採用し続け、ノウハウを蓄積し続けてきた。2018年には新たに研究開発と生産を担うマクラーレン コンポジット テクノロジーセンターを開設している。

彼らの強みを生かした最新モデル「マクラーレン 765LT」でも自社製造のカーボンファイバー技術を生かし、従来モデルに対しさらに80kgもの軽量化を実現。性能の向上を果たした。

マクラーレンが近い将来送り込んでくるであろう次世代ハイブリッド・スーパーカー。8月に発表されたカーボンファイバーシャシーも、更なる超軽量化を実現しているという。果たしてどのような新技術で私たちを驚かせてくれるのか、その登場が待ち遠しい。

[筆者:トクダ トオル(MOTA編集部)]

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筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

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