軽自動車にACCは必要? それともまだまだ贅沢品?

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登録車では今や当たり前の機能になりつつあるアダプティブクルーズコントロール(以下ACC)だが、その波は軽自動車市場にもやってきている。にもかかわらず、「軽自動車にACCはいらん!」という声も……。そこで軽自動車&ミニバンマイスターの青山尚暉氏を直撃した。
目次[開く][閉じる]
  1. 衝撃! 「軽にACCはいらない」という開発者の意見も?
  2. ACCは安全・安心に繋がる強い味方! しかも燃費も向上
  3. 現在5種の軽自動車で選択可! 次期型ハスラーに搭載するなど続々登場予定
  4. 軽が得意なスズキ&ダイハツは及び腰……
  5. 軽マイスターの結論! 軽にもACCは絶対必要だ

衝撃! 「軽にACCはいらない」という開発者の意見も?

軽自動車にACCは必要か? という議論を、某新型スーパーハイト系軽自動車の開発陣と行った。話のきっかけは、せっかくACCの用意がありメーターもACCの装備前提のデザインなのに、ターボモデルにしか組み合わせていない設定からだった。個人的にはNAモデルでもトルキーで高速走行を無理なくこなすことができるのに……という試乗経験に基づく見解だ。

開発陣いわく、「先代のユーザー調査を行ったところ、NAモデルのユーザーはまず高速走行をしない」というデータに基づいているという。それも一理あるのだが、近年トルクや走りやすさを増している軽自動車のNAエンジンモデルゆえ、高速走行を全くしないのはもったいないような気もしているのである。

いやいやユーザー目線では軽にも必要だ

筆者は軽自動車にいち早くACCを装備したホンダN -BOXのNAモデルで、東京~軽井沢間を2名乗車+大型犬と小型犬、そのうえ2泊3日宿泊用の大荷物の積載で往復したことがある。もちろん、上信越道碓井軽井沢ICからプリンス通りに至る急勾配の山道を走った経験もあるが、高速走行でのACCの楽ちんクルーズのおかげもあって、ストレスを感じないドライブができたほどである。

ACCは安全・安心に繋がる強い味方! しかも燃費も向上

ボクとしては、自動運転にも関わるACCは、あらゆるクルマに必要だと思っている。それは前車追従型、渋滞追従型ACCによる快適度だけでなく、安全、安心、燃費性能にまで大きくかかわる先進機能だからである。

まず軽自動車にとってのACCだが、絶対に高速道路は走らない、という人はともかく、たまには、あるいはしょっちゅう走る人にとってACCは極めて有効な機能になりうる。

絶対的パワーとトルクの小さい軽自動車は、高速走行において、アクセル操作がコンパクトカー以上のクルマと比べ、頻繁かつ大きくなりがちだ。つまり、足首が疲れやすくなる。ACCをONにしておけば、自動で適切な加減速を行ってくれるため、煩雑なアクセル操作から解放され、ペダル操作による疲労度は激減する。

前車追従型のACCは、任意の距離間で前車との距離を一定に保ってくれるため、自動ブレーキが働く以前の、プレ自動ブレーキの役割を果たしてくれる点にも注目だ。加えて、意図せず、前車との車間距離が詰まり、あおっているような印象を与えずに済む。

愛車のACCでは、高速走行においてONにしておくと、実燃費が10%程度伸びるデータがある。神の右足を持たない限り、人のアクセル操作よりACCのほうがスムーズかつ燃費に最適な、絶妙なアクセル操作を行ってくれるということだ。

現在5種の軽自動車で選択可! 次期型ハスラーに搭載するなど続々登場予定

現在、ACCを用意する軽自動車はホンダ N-BOX全グレード(ただし現時点で約35~115km/hでの作動。渋滞追従なし)、日産 デイズ(ハイウェイスターのプロパイロットエディション。0~115km/h)、三菱 ekクロスとekワゴン(上級グレードにOP。0~115km/h)、ダイハツ タント(ターボモデルのみ。0~115km/h)だ。

そして最新のN-WGNはホンダの軽自動車初の渋滞追従型、0~135km/h対応のACCを、ホンダセンシングのいち機能として全グレードに標準装備する快挙を、やってのけてくれたのである。それも127万円台から買える標準車のNAモデルに標準装備されてくるのだから、ACCはもはや高嶺の装備ではなくなったとも言えそうだ。

軽自動車×ACCは最強の組み合わせだった

付け加えればデイズのACC(高速道路同一車線半自動運転機能)のプロパイロットは、ミニバンのセレナよりしっかり作動。再加速性能やレーンキープ機能で上回るほどだ。理由はデイズのほうが軽量かつ重心が低く、プロパイロットがクルマを制御、動かしやすいからだ。また、N-WGNのACCも、上級のステップワゴンの再加速性能を上回っていたりする。軽自動車とACCは、実は相性が良さそうである。

軽が得意なスズキ&ダイハツは及び腰……

もっとも、スズキは現時点で、軽自動車全車ともにACC未設定。ダイハツも現時点でACCはタントのターボモデルのみと、装備に積極的ではない。つまり、軽自動車のACCの普及に一役買っているのは、販売台数も絶対的に多いN- BOX、N-WGNを持つホンダということになる。

軽マイスターの結論! 軽にもACCは絶対必要だ

軽自動車のユーザーは高速道路をあまり走らず、ACCの有効性は感じにくいであろう……と、自動車メーカーが決めつけるのは間違いであり、最新軽自動車の内外装の質感、動力性能、快適度、燃費、維持費のメリットを見るまでもなく、ダウンサイジングのニーズがこれからさらに増えていくはずであり、自動ブレーキや前後踏み間違い制御などの先進安全支援機能とともに、ACCの装備を積極的に行ってもらいたいと考える。それが軽自動車の快適、安全、エコのすべてにかかわってくるのだから……。

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青山 尚暉
筆者青山 尚暉

学生時代はプロミュージシャン、その後自動車専門誌2誌の編集を経てフリーのモータージャーナリストに。現在は自動車業界だけでなく、愛犬のラブラドールとジャックラッセルとともに、愛犬との快適で安全なクルマ旅を提案するドッグライフプロデューサーとしても活動中。また、クルマのパッケージを寸法で比較するため、独自の計測ツールを開発。1台につき25項目以上を詳密計測。実用性の目安として、記事中で展開している。現在、自動車用純正ペット用アクセサリーの企画、開発も行う。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

新車の見積もりや値引き、中古車の問い合わせなど、自動車の購入に関するサポートを行っているMOTA(モータ)では、新型車や注目の自動車の解説記事、試乗レポートなど、最新の自動車記事を展開しており、それらの記事はMOTA編集部編集長の監修により、記事の企画・取材・編集など行っております。MOTA編集方針

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