“スーパーカー”好きには堪らない!? オススメのクルマ映画「TAXi ダイヤモンド・ミッション」(2/2)

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「TAXi」といえばプジョー 407! 多数のスーパーカーも登場

さて、新時代のTAXiとはいえ、もちろん主役は「TAXi 4」で登場したプジョー407。それの進化版なのですが、今回の冒頭シーンはメルセデス・ベンツのCクラスから始まるのです。

1作目の「TAXi」では強盗団がEクラスに乗っていましたが、その辺りのオマージュも込められている? のかもしれません。なんてついつい勘ぐってしまいました。

ちなみにこのモデル、日本には「C200 エクスクルーシブラインリミテッド」という名前で導入されたもの。日本では最近AMG顔のアバンギャルドの方の人気が高く、スリーポインテッドスターをボンネット上に配した専用のフロントマスクを採用したモデルは特別仕様車でした。でもこうしてシルヴァンが駆っていると、優雅というよりマッスルに見えてくるから面白いですよね。

新作の見どころとは?

そして今回のダイヤモンドミッションでは、スーパーカーが登場するのも見どころです。フェラーリ「458」、「カリフォルニア」、ランボルギーニ「アヴェンタドール」。現在はCクラスを始め、フェラーリ 458も「488」へと代替わりしていたりしますが、撮影された時期を考えると最新鋭モデルを、惜しげもなく使っていたということがわかりますよね。それだけでもスゴイことです。

最近はこれらのスーパーカーもだいぶ乗りやすくなり、ここ一発の速さだけではなく、メカニズム的な信頼性も上がってきましたので、強盗に使えるクルマになったということなのかもしれませんね。だってイザという時、動かな~い!なんてことになったら、違う意味でのお笑い映画になっちゃいますモン。

まぁ実際、絶対故障しては困るパトカーに、イタリアの警察がランボルギーニ「ウラカン」を導入しているなんて話もあるくいらいですから、壊れなくなったのでしょう。

ちなみにこのパトカー、ランボルギーニが寄贈したのですが、警察官になろう! という人を増やすためのリクルート活動を見込んでのことだそうですよ。ランボルギーニはやっぱり、母国を含めた世界中の人が憧れるスーパーカーなのですねぇ。

あまり知られていない? TAXi 最新作のココがミソ

ちなみにクルマ好き、サッカー好きな方ならもちろんお気づきだと思いますが、パリ市警の車両はメルセデス・ ベンツ(ドイツ)、マルセイユ市警の車両はダチア(ルーマニア)。本庁の密通警官が最終バトルで乗り換えるのがルノー(フランス)。そして強盗団がすべてイタリアンスーパーカーという、因縁のサッカーの試合も引っ掛けた、絶妙な力加減を考えたメーカーの割り振りも凝っているなぁ~なんて、私は思っちゃいました。

さらにはラストシーンでシルヴァンが駆るランボルギーニを、サミアが操るプジョーがしっかり先行しながら港へ向かって行くのは、すでにシルヴァンがサミアのお尻に敷かれていることを表しているのか、はたまたフランスの意地なのか...。

そんな着眼点で見ていくと、細かいところまで見どころいっぱいなのです。ストーリーは単純明快なのにもかかわらず何度も見たくなってしまう、なんとも不思議な映画です。

しかし改めて思ったけどクルマが印象的な映画って、なぜか強盗が出てくることが多い気がするのは私だけでしょうか…。

[筆者:竹岡 圭]

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竹岡 圭
筆者竹岡 圭

OLを経て、自動車専門誌を皮切りに、モータージャーナリスト活動を開始。国内外のレース、ラリーなど自らモータースポーツ活動に関わりながら、海外のモーターショーを精力的に回るなど、なにごとにも積極的に取り組んできた結果、近年は一般誌、女性誌、Web媒体、新聞、TV、ラジオなど、その活動はとても多彩なジャンルに広がっている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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