【PR】直感で選んだっていい! 新型 プジョー 208 Allure「Pure Tech 3気筒1.2ターボ」試乗レポート(1/3)
- 筆者: 塩見 智
- カメラマン:小林岳夫
高い機能性と優れたハンドリングが魅力だった「1007」
プジョーといえば、2000年代後半にラインナップしていた両側スライドドアの変わり種「1007」を思い出す。全長が短いのに車高が高くてチョロQみたいなクルマだった。「使い勝手を第一に考えたらずんぐりボディの両側スライドドアになりました」と言わんばかりのルックスなのだが、カッコよく見せようと描いたのではなく、Form follows function、つまり機能に従ったまでの形状が逆にカッコよく、あるいは愛らしく見えた。
ある時期に乗っていたことがあるから知っているのだが、ファニーな見た目とは裏腹に、走らせると典型的なよくできたフレンチコンパクトの挙動だった。
すなわちロールは許すが腰高感はなく、四輪から「意地でも路面を離しません」という決意が感じられる動きを味わわせてくれた。乗り心地もプジョーのなかで最良とは言わないが、まずまずよかった。
他にはない強い個性と魅力であふれていたが、その一方で・・・
その代わり、2ペダル式ロボタイズドMTはギクシャクしがちだった。エンジンは可もなし不可もなし。張り切ってスライドドアを両側とも電動にしてくれたのはよいが、その動きが遅いのでさっと発進したい時にはもどかしかった。閉まらなくなったことも何度かあった。
ほんの数年前まで、日本でフランス車に乗るということは、明確な長所を優先して選ぶ代わりに、何かしら我慢しなければいけない部分を受け入れるということだった。そういうものだと考え、長所を優先する人が選ぶ銘柄であり、万人にフィットするわけではなかった。見た目だけで選んで後悔した人を何人か知っている。
[しかし、新世代208に「ガマン」の文字はない・・・次ページへ続く]
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