プジョー 208GTi・208XY 試乗レポート／川端由美(3/3)

オトナのためのプレミアムなコンパクト「208XY」

スポーティネスを強調した「208GTi」が復活した一方で、従来の「208GT」で培った大人っぽいイメージをより強調した「208XY」というグレードが誕生したのもトピックスだ。

パープルとダークブルーという上品なボディカラーを採用し、フロントグリルをピアノブラックとした。クロームの光モノを全身に散りばめ、ウインカーライトにオレンジのLEDを組み込むなど、細部まで上質感の演出に余念がない。

さりげない妖艶さこそフレンチ流

室内も、シックな大人の雰囲気。ダッシュボードにパープルのステッチを施し、シート地にはアルカンターラとテップレザーとファブリックを複合的に使って質感を高めている。無闇に高級感を演出するのではなく、なんとなく妖艶な雰囲気。

それもそのはず、「XY」のグレード名には”セクシー”の意味も込められているんだとか。例えば、ブラックドレスを纏った女性が自らステアリング・ホイールを握ってパーティ会場に乗り付けて、その帰り道、大きなルーフウインドー越しに夜景を見るなんてシーンを想像してもしっくりくる。高級サルーンやカブリオレではなく、小さなハッチでそう思わせる演出がニクイ。

あの頃のほろ苦い香りがするホットハッチで再び取り戻す青春

青春時代を振り返ると、あの頃のホットハッチには小さくても夢があった。安全性の向上や装備充実で身軽さを失って、大型・高級化の方向へといったんは舵を切っただが、いままたコンパクトカーがあの頃の輝きを取り戻しつつある。

その中でも、過日の思い出を色濃く残す「GTi」の復活はアラフォー世代には絶好の回春剤となりそうだ。

[レポート：川端由美／Photo：オートックワン編集部/プジョー・シトロエン・ジャポン]

プジョー 208GTi　主要諸元

全長x全幅x全高：3960x1740x1470mm／ホイールベース：2540mm／車両重量：1200kg／乗車定員：5名／ボディ形状：3ドアハッチバック／ステアリング位置：右／エンジン種類：ターボチャージャー付 直4 DOHC／総排気量：1598cc／最高出力：200ps(147kW)/6000rpm／最大トルク：275N･m/1700rpm／トランスミッション：6速マニュアルトランスミッション／燃料消費率：13.8km/L[JC08モード]／サスペンション：(前)マクファーソン・ストラット式/(後)トーションビーム式／タイヤサイズ：205/45R17／車両本体価格：299.0万円[消費税込み]

プジョー 208XY　主要諸元

全長x全幅x全高：3960x1740x1470mm／ホイールベース：2540mm／車両重量：1200kg／乗車定員：5名／ボディ形状：3ドアハッチバック／ステアリング位置：右／エンジン種類：ターボチャージャー付 直4 DOHC／総排気量：1598cc／最高出力：156ps(115kW)/6000rpm／最大トルク：240N･m/1400-3500rpm／トランスミッション：6速マニュアルトランスミッション／燃料消費率：15.2km/L[JC08モード]／サスペンション：(前)マクファーソン・ストラット式/(後)トーションビーム式／タイヤサイズ：205/45R17／車両本体価格：269.0万円[消費税込み]