2009年 下半期ベスト・バイ・カー/西川淳(2/2)
- 筆者: 西川 淳
【輸入車編】トータルベストカー/メルセデス・ベンツ Eクラスクーペ
本当にいいクルマ。新しい1.8リッター直4ターボエンジン(CGI)を積むメルセデスはどれもいいとは思うのですが、特に「E250 CGIクーペ」がいい。
何て言ったらいいんでしょうね、隅々まで身が詰まっていて甘みがあってボリュウムたっぷりの越前ガニを手も汚さず楽しんだ気分・・・。
とにかく、十分な動力性能、走りの質感の高さ、手頃なサイズ、適度な高級感、優雅なスタイリングなどなど、どれをとってもミッドサイズクーペのお手本です。これがスタンダードって言われたら、他のメーカーはしんどいですね、正直。
もちろん、EクラスのセダンもCクラスもいいクルマではありますが、その両方の長所を兼ね備えたのがEクラスクーペなのです。
【輸入車編】ベストハンドリングカー/フォルクスワーゲン ゴルフGTI
ルーテシアスポールを選ぶ、という手もあったのですが・・・。悩みに悩んだ挙げ句、ゴルフGTIに。理由は、ハンドリングを楽しむに至る過程も気持ちよかったから。
ハンドリングって、何が何でもしゃかりきなハンドル操作を意味しませんよね?きっと、町中の交差点をゆっくり回るときだってハンドリングだし、それは何もステアリングのフィールだけじゃなく、パワートレインの所作だって含まれる。そこまで考えると、ゴルフGTIの完成度の高さって際立つんですよねえ。憎らしい位に。
でもって、もちろん目を△にしてしゃかりきに走らせても、乗り手を猿にしてしまうほど楽しい。掌に十分収まるサイズの高性能は、貴重です。
【輸入車編】ベストデザインカー/シボレー カマロ
初代カマロベースのレトロモダンスタイル、と簡単に言いのけてしまうには惜しいカタチ。
強面の顔付き、薄いキャビン、ダイナミックなリアフェンダーが特にたまらない。インテリアもとてもバタくさくって、見ても乗っても走ってもアメリカンマッスルここにあり!変身はしませんが(笑)。
好き嫌いを問わず、見過ごせないというのが本当のデザイン力だと思います。オリジナリティがないですって?いやいや、これこそ彼らのオリジナルなのですよ。良いカタチはいつまでもたっても良いカタチ、なのですし。
もっとも、このカタチをじっくり見れば見るほどに、昔のデザインにも惹かれていく自分がいたりするのですが。
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