[西部警察]DR30型 日産 スカイラインRS ”RS-3”を徹底解析|特別機動車両 Vol.5
- 筆者: 山本シンヤ
- カメラマン:オートックワン編集部・株式会社石原プロモーション/製作著作:株式会社石原プロモーション 取材協力:小樽 石原裕次郎記念館
西部警察RS軍団の情報分析車“RS-3”は元“マシンRS”
西部警察で活躍した特別機動車両 徹底解説の第5弾は、6代目スカイラインRSターボ/RSがベースの3台の特別機動車両「RS軍団」の中で、情報分析車の役目を持つ「RS-3」だ。
ただ、RS-1/RS-2はブランニューで開発されたのに対し、RS-3は元はと言うと西部警察パートII 第5話「ニューフェイス!! 西部機動軍団」でスーパーZと共に登場した「マシンRS」を改良して仕立てられたモデルである。主に運転席に北条卓刑事を演ずる御木裕氏、後席には平尾一兵刑事を演ずる峰竜太氏のコンビで乗ることが多かった。
ちなみに、西部警察「オフィシャル写真集」には以下のようにRS-3のスペックが掲載されている。
全長×全幅×全高:4595×1665×1360mm
エンジン形式:FJ20E
最高速度:250km/h
車体重量:1325kg
主要装備:情報分析コンピューター、特殊ビデオ装置、レーダー装置
“RS-3”スカイラインRSの内外装に備わる特殊装備の数々
マシンRSからRS-3への進化の過程で変わったところ、変わってないところ
エクステリアは、マシンRS時代は比較的シンプルな仕様だったが、RS-3化に伴ってFET極東(エアロクラフト)/オリジナル/AD threeのコーディネイトによるエアロパーツや大型パトライトなどを装着。基本はRS-1/RS-2に準じた意匠になっているが、細部を見るとモーターで開閉可能なエアスクープや同じFET極東(エアロクラフト製)ながら形状の異なるリアスポイラー(1ピース)やフェンダープロテクターレスなど、随所にマシンRS時代の面影を見ることもできる。
タイヤ&ホイールは、パートIII 第16話「大門軍団フォーメーション」はマシンRS用(ゴールドのAMEホイール+15インチタイヤ)のままだったが、すぐにRS-1/RS-2と同じ16インチのエンケイ・メッシュ4に変更された。ただし、タイヤは205/55R16と同サイズながら、RS-1/RS-2のブリヂストン・ポテンザRE91ではなくアドバンHFタイプDを装着する。
ちなみにRS-3のみ赤/黒にオールペイントされているのは西部警察マニアの中では有名な話で、実は元色はシルバー/黒である。これはTV放送で乗り降りのシーンを注意深く見ていると、ドア開口部の色が違うことが確認できるだろう。当時の関係者によると、製作時にクルマの手配が間に合わなかったためだと言う。
>>RS軍団の情報分析車”RS-3”を写真で詳しく見る(画像28枚)
室内にはコンピュータが満載でハイテク感も強いRS-3
インテリアは基本的にはマシンRSから変更はないが、なぜかこのモデルのみ後付けのパワーウィンドウが装着されている。
前後にコンピューターを搭載していることから、RS軍団の中では最もハイテク感が強い。フロントには特殊無線機や後席コンピューターにアクセス可能なドライブコンピューターを搭載。サーチライトやビデオカメラは、初代特別機動車両「マシンX」から受け継がれたアイテムでもある(ちなみにマシンXはスチールカメラだった)。
ちなみにTV放送では一度も使われることがなかったが、助手席にハンマーとレスキューキットが内蔵される。
情報分析車らしく、後席のコンピューター(東芝製)はスペクトルアナライザーや声紋分析、自動車総合管制システム(今で言うナビゲーション)などを搭載。パートIII 第47話「戦士よ、さらば…」では、本庁から盗難されて悪事に使われたマシンXの自動運転制御を解くために、RS-1/RS-2/RS-3連携によるパスワード解除時も、RS-3の分析能力が活かされていた。
ちなみにコンピューターは運転席後部に設置され、後席のオペレーターは進行方向に対して直角に座る……と言う独特なレイアウトだ。そのため後席からの乗り降りは、フロントシートを倒す→後席コンピューターを避けながら降りる必要があり、乗り降りにコツがいるのは、TV放送でも見る事ができる。
細部のアイテムはエクステリア同様に旧マシンRS時代から受け継がれており、フロントシートはケーニッヒのリクライニング式、リアはコルビューの一体式を搭載など、RS-1/RS-2とは若干雰囲気が異なる。また、各種コンピューターの作りもRS-1/RS-2と比べると手作り感が強いように見える。
RS軍団唯一のノンターボ、音効もしっかり違うサウンドで表現していた!
パワートレインはRS-3のみベースモデルが自然吸気エンジン・FJ20E(150ps/18.5kgm)を搭載。専用チューンにより最高速は250km/hとターボエンジン搭載のRS-1/2に引けを取らない設定となっているが、あるチューナーに話を聞くと、「NA-2リッターのままでは現実的には厳しい」との事だ。
ちなみにRS-1/RS-2のパワートレインは点火系以外に手が入っていないのだが、RS-3のみなぜか等長エキゾーストマニホールドとスポーツマフラー(ANSA製!?)が装着されている。TV放送でもRS-3のみパトカーらしからぬ甲高いサウンドを奏でており、画面を見ていなくても「あれはRS-3だ!!」と判別することも可能だった。
当時の担当者に聞いた所、企画・開発を行なった日産プリンス自販の下にプリンス東京スポーツコーナーがあるため、そこで装着したのでは…との事だ。
[レポート:山本シンヤ/Photo:オートックワン編集部・株式会社石原プロモーション/製作著作:株式会社石原プロモーション]
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