日産 セレナe-POWER vs ホンダ ステップワゴンスパーダ ハイブリッド│藤井みのりが比べちゃうぞっ♪

  • 筆者: 安藤 修也
  • カメラマン:茂呂 幸正・和田 清志 モデル:藤井 みのり

子供がいるファミリーにピッタリなミニバン対決!

90年代後半からのミニバンブームを先導してきたのが2リッター5ナンバークラスのボックスタイプミニバン。7〜8人の乗車が可能で、スライドドアや優れたシートアレンジを備えていて扱いやすい。また、見切りが良いので運転しやすく、デザインも多彩なバリエーションから選ぶことができる。さらに近年では、燃費性能や安全性能も大きく進化しており、子どもがいるファミリー層に最適なジャンルとなっている。

今回は、同クラスのミニバンのなかでも最新の2台を取り上げる。まずは、2018年3月に新型パワートレインの「e-POWER」が搭載された日産 セレナ(掲載グレードは「e-POWER ハイウェイスターV」。e-POWER全体の販売価格2,968,920円〜3,404,160円[消費税込])。

そして比較相手は、2017年9月にハイブリッドグレードを追加設定した、ホンダ ステップワゴン(掲載グレードは「スパーダ ハイブリッド G・EX」。スパーダ ハイブリッド全体の販売価格3,300,480円〜3,559,680円[税込])だ。

どちらも同カテゴリーで一時代を築いてきた実力派モデルだが、具体的なパートごとに比較していきながら、それぞれの特徴を紹介していく。

なお、今回比較のお手伝いをしてくれる女医は藤井みのりちゃん。「日本レースクイーン大賞2016」を獲得した、日本を代表するトップレースクイーンの一人だ。

日産 セレナe-POWER/藤井みのりの新型車診察しちゃうぞ!

ホンダ 新型(5代目)ステップワゴン/安枝瞳の新型車診察しちゃうぞ!

パワートレイン(エンジン)比較

今回、日産セレナに搭載された注目のパワーユニットは、発電用の1.2リッターエンジンと駆動用のモーターを組み合わせた「e-POWER」システム。カタログ燃費は26.2km/Lと高い経済性を誇る(JC08モード)。先にe-POWERを採用したノートと比べて、ボディが大きいセレナ用にバッテリー容量や最高出力などが強化されている(最高出力136ps/最大トルク320Nm)。

一方のホンダ ステップワゴンに採用されたハイブリッドシステムは、オデッセイと共通の「スポーツハイブリッドi-MMD」と呼ばれるもので、2リッター直列4気筒エンジンに2つのモーターを組み合わせたシステム(システム最高出力は215ps)。カタログ燃費は25.0km/Lとなっている(JC08モード)。

女医 藤井みのりの診断コメント

すっかりおなじみになったハイブリッド車と比べても、モーターで走行するセレナe-POWERの乗り味が新鮮なのは間違いなし☆また、最高出力はステップワゴンのほうが数値は高いけど、セレナe-POWERのモーターの力でグイグイ走る感じは圧倒的で、加速感もセレナのほうが強烈なの♪

外観比較

セレナe-POWERの外観は、ベースとなる標準のセレナと比べて大きく変わっていない。専用装備は、フロントグリルにブルーのアクセントが追加されたほか、リアスポイラーの形状変更、専用デザインが採用された15インチアルミホイールなど。

セレナe-POWERの外観は、ベースのセレナと比べて大きく変わっていない。専用装備は、フロントグリルにブルーのアクセントが追加されたほか、リアスポイラーの形状変更、専用デザインが採用された15インチアルミホイールなど。

ステップワゴンのハイブリッドは、スポーティな「スパーダ」のみに設定される。ハイブリッド追加時に、スパーダ自体のヘッドランプやフロントグリル、テールゲートスポイラーなどがリデザインされ、よりダイナミック感が強調されている。

女医 藤井みのりの診断コメント

大きめのメッキグリルや躍動感のあるサイドのキャラクターラインなど、両車ともデザインは似たテイストとなっています。分類するなら、エレガントな雰囲気のセレナe-POWERと、存在感を主張するステップワゴンスパーダといった感じ♪

内装比較

セレナe-POWERのインパネまわりは、2分割されたAピラーや低めの位置に配置されたメーターパネルなどが採用され、視界の確保を第一に考えられている。スタータースイッチやセンターコンソールに加えられたブルーのアクセント、小型サイズのシフトレバーなどはe-POWERのみの特徴だ。

セレナ同様、ステップワゴンのAピラーも前後方向に分割されている。そしてやはりメーターパネルは低めに設定されており、前方視界がしっかり確保されている。また、ハイブリッドは専用デザインのメーターパネルが採用される。

女医 藤井みのりの診断コメント

デザインの方向性の違いとしては、曲線が多用されて伸びやかなイメージのセレナe-POWERと、直線基調で先進性を主張するステップワゴンスパーダといったところ☆

1列目シート比較

ベースモデルのセレナに搭載されている、1列目シートと2列目シート間を移動させることができる「スマートマルチセンターシート」は、e-POWERでは採用されない。内装色はブラックのほか、ベージュ系、ブラウン系を設定。合成皮革シートはオプションとなっている。

ステップワゴンの内装色は、ブラック単色、またはブラックとシルバーの組み合わせが設定されている。本革シートはオプション。

女医 藤井みのりの診断コメント

1列目シートはどちらも機能的には遜色ありませんが、シート形状はセレナは上質なデザイン、ステップワゴンはモダンなデザインという違いがあります!

2列目シート比較

セレナe-POWERは、両側にアームレストを装備した左右独立型のキャプテンシートになっていて、7人乗り仕様となっている(e-POWER以外のセレナはすべて8人乗り仕様)。前後方向のロングスライド、横スライドも可能で、横スライドを左右どちらかに目一杯寄せることで3列目シートへの乗り降りがスムーズにできる。

ステップワゴンスパーダも、2列目はキャプテンシートのみの設定で、7人乗り仕様となっている。ただし室内高はガソリン車より20mm低くなっているのが特徴。もちろん前後ロングスライドも可能だ。

女医 藤井みのりの診断コメント

両車ともスライドドアの開口部は大きく、ステップの高さも低くなっているので、乗り降しやすさはどちらも優秀です!

3列目シート比較

セレナe-POWERの3列目シートは、視点が高くなるよう設定されており、前方が見やすく開放感がある。シート表皮はフラットでサポート性には欠けるが、それなりに厚みはある。収納は左右跳ね上げ式。

ステップワゴンの3列目シートは床下格納式。操作も簡単で、シートバックのストラップを引くだけで床下へ収納される。しかも左右分割して収納することが可能となっている。

女医 藤井みのりの診断コメント

両車とも頭部周辺、足元ともにそれなりにスペースがあります。ただセレナの方が全体的にシートも大きめで座りやすいかな♪反対にシートの収納に関してはステップワゴンスパーダのほうが操作が簡単で力もそれほど必要としていません!

テールゲート比較

セレナe-POWERは「デュアルバックドア」と名付けられた2段階式のテールゲートを採用。上部のみの開閉が可能で、狭い駐車場などでも開くことができ、小さい荷物のみを収納する際に便利。

「わくわくゲート」は、同型のステップワゴンにとって最大の特徴ともいえる。テールゲートに横開きのサブドアを組み込むことで、後方に壁や車両があっても省スペースで開閉可能としている。さらに、このドアから室内へ人が乗り込むことも可能だ。

女医 藤井みのりの診断コメント

どちらも便利で特徴的なテールゲートを備えているのが特徴。後ろから人が乗り込めるということを考えるなら、ステップワゴンのほうが使用シーンは広がるかも!

☆まとめ☆

セレナ、ステップワゴンとも、売れ筋かつ長い歴史を持つモデルだけに、室内の広さやシートアレンジ、使い勝手といった部分に関しては、どちらも商品として非常に優れている。

セレナの一番の魅力は、他社の車では味わえない「e-POWER」にある。モーターのみで駆動するため、運転感覚はEV。ベースモデルとデザインはほとんど変わらないが、乗り味では特別感を味わえる。加速から減速までアクセルペダルのみで操作できる「e-POWERドライブ」(Sモード)も新感覚で楽しい。

一方、ステップワゴンは、リアの「わくわくゲート」にオリジナリティがある。さらにその使い方同様、リアのデザインが左右非対称になっていることも、普通のミニバンに飽きた人にとって新鮮だ。ミニバンを購入する際、多くの家庭ではママが選択権を握ることが多いが、操作が簡単な3列目シートの床下収納もアドバンテージとなるだろう。

[レポート:安藤 修也 /Photo:茂呂 幸正・和田 清志 モデル:藤井 みのり]

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安藤 修也
筆者安藤 修也

1976年生まれ。埼玉県出身。ベストカー、CARトップ、GetNaviの各編集部勤務を経て、2010年より清水草一率いるフリーランス集団『フォッケウルフ』に所属。現在は、素浪人エディター&ライターとして、自動車専門誌、一般誌、Webなどで幅広く活動中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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