新型タイプRの存在が明確に! 米国ホンダ、2021年春発売予定となる新型シビックの画像を公開
2020年11月17日、11代目シビックが北米で発表された。かつてはホンダを代表するコンパクトカーだったシビックも、ここ日本ではフィットにその役割を譲り、欧州でも2021年に生産を終えると発表するなど、すっかり過去のブランドになりつつある。しかし北米では今も人気の中心のようだ。果たして新型はどのような車になったのか。シビックの今に迫る!
タイプRがちゃんとある新型シビックが米国で発表
北米ホンダは、通算11代目となる新型シビックを、アマゾンが展開するライブストリーミング配信プラットフォーム「Twitch」にてワールドプレミア公開し話題となっている。中でも注目したいのは、2021年春に米国で発売される予定の新型シビックには、ハッチバックとパフォーマンスSi、そしてRの存在がハッキリと明記されている点だ。
速さが隠しきれない現行型シビックタイプR
シビックタイプRとは、シビックシリーズの中でも特に運動性能に優れたスポーツモデルの名称だ。現在日本でも欧州製のシビックタイプRが輸入され、熱狂的なホンダファンの支持を集め続けている。現行型(10代目)タイプRの限定車である「リミテッドエディション」は、鈴鹿サーキットにおいて2分23秒993というFF車最速のタイムをマーク。前輪駆動でありながら320馬力というハイパワーなVTECターボエンジンを搭載し、空力性能をとことん突き詰めた攻撃的なエアロパーツを装着する。
もはやスーパーカーの域に達したNSXを除けば、現行で販売されるホンダ車の中で最強のシビックタイプRだが、生産していたイギリス工場に閉鎖やF1撤退などのニュースと相まって、「タイプR消滅」の噂が囁かれていた。
メーカー広報は当然新型の存在を知っていた
しかし、その点については、リミテッドエディションを取り上げた記事でメーカー広報に確認しており、「タイプRが消滅することはありません。」という回答を得ている。また、その際「次期タイプRが新型なのかマイナーチェンジなのかは申し上げられませんが、ぜひ楽しみにお待ちください。」と、やや含みを持たせた答えが返ってきていたのだが…。やはりあの時のやや明るめな声のトーンは、新型シビックにタイプRが計画されていることを含んでいたようだ。
伝統は守りつつもやや優しく落ち着いた雰囲気に変化
今回の発表では、外観のディテール以外、エンジンスペックや外寸などの詳細は明らかになっていない。しかし、1973年に初代シビックが米国市場に導入されて以来、米国で1200万台以上販売されてきたホンダを代表する人気車種。それだけに、基本コンセプトは継承しつつも、走行性能や燃費、安全性能などの技術基準を引き上げることが明言されており、タイプRじゃなくても十分期待が持てる。
大きくイメージチェンジしつつ良好な視界を確保
デザインをもう少し見ていくと、前後の意匠も大きくイメージチェンジしていることが分かる。現行型では、やや釣り目ガチで攻撃的なヘッドライトとなっていたが、新型では無理に釣り上げてシャープに見せるのではなく、どちらかと言えば穏やかな目つきに変化。またリア周りは、よりワイド感を強調したテールランプに変更され、トランクリッド後端はダックテールのように跳ね上げられ、遊び心と空力性能を考慮したデザインだ。
ロー&ワイドなスタイルに、ベルトラインを低く抑えガラスエリアを広く取った見晴らしの良いキャビンなどは、これまで歴代シビックが継承してきたスタイリングだ。そして、よく見るとフロントガラスの位置(Aピラー)がかなり後ろにセットバックしているが、これはドライバーの視界を広げるためのデザインだという。また、ドアミラーの位置も視認性を高めるため、現行型のAピラー付け根からドア上端に移動されている。
水平基調のスッキリとしたインテリア
そして、内装に目をやると、現状ではイメージ画像にとどまってはいるものの、現行型よりもさらにシンプルな仕上がりとなっている。ダッシュボードは水平基調をさらに強め、メーターフードの盛り上がりを低く抑えたことで、歴代シビック同様、見晴らしの良い良好な視界を実現しているようだ。
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