アストンマーティンとザガートがコラボレーション「ヴァンキッシュ ザガート コンセプト」を世界初公開
アストンマーティンとイタリア・ミラノに本拠を置くカロッツェリア(デザイン・ハウス)のザガートは、長年のパートナーシップの最新作となる「ヴァンキッシュ ザガート コンセプト(Vanquish Zagato Concept)」を発表し、2016年5月21日~22日にイタリア北部コモ湖畔で開催されるヒストリックカーの祭典「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」で世界初公開する。
ヴァンキッシュ ザガート コンセプトは、50年にも及ぶアストンマーティンとザガートのコラボレーションから誕生した5台目のモデルであり、アストンマーティンのスポーツ性とダイナミズム、素材のクオリティへのこだわりと、ザガート特有のデザイン・ランゲージを融合させている。
ヴァンキッシュ ザガート コンセプトは、マレク・ライヒマン氏が率いるアストンマーティンデザインチームとイタリアのミラノに本拠地を構えるアンドレア・ザガート氏と彼の専任デザインチームの密接なコラボレーションによってデザインされた。
英国ゲイドンのアストンマーティン本社で開発・エンジニアリングされたこのコンセプトモデルは、アストンマーティンならではのプロポーションが維持され、今にも走り出しそうな躍動感とダイナミズムが強調されている。
すべてのボディワークはカーボンファイバーで製作され、大きな1ピースパネルを使うことによって、ボディパネルの継ぎ目に現れるスプリット・ラインを大幅に減らしている。
円形リフレクターを採用したテールライトは、ザガート・デザイン伝統のリアビューを彷彿とさせ、さらにこのユニットには、サーキット専用のスーパーカー、アストンマーティンVulcanと同一のLED“ブレード”テクノロジーも応用されている。
アストンマーティン・エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーのマレク・ライヒマン氏は、「アストンマーティンは長年にわたって、独自のデザイン・ランゲージを発展進化させるとともに、洗練させることに磨きをかけてきました。さらに、CC-100、One-77、Vulcanなどのスペシャルシリーズ・モデルによって、時代の先を追い求めてきました。ヴァンキッシュ ザガート コンセプトは、アストンマーティンとザガートが力を合わせ、いかにしてアストンマーティン・デザインの境界を押し広げるかを雄弁に物語っています。」と述べた。
また、ザガート最高経営者(CEO)のアンドレア・ザガート氏は、「私たちは、アストンマーティンとの強力なパートナーシップとともに、両社の叡智を見事に共有してヴァンキッシュ ザガート コンセプトを製作したことに誇りに感じています。このニューモデルは、50年前から連綿と続く重要な関係の本質を表しています。」とコメントした。
ヴァンキッシュ ザガート コンセプトには、One-77由来のドアミラー、DB11の空力プロフィールの流れを汲む彫刻的なリアエンド、リトラクタブル・スポイラー、ラゲージ・コンパートメントにアクセスするためのリアハッチなど、アストンマーティン・コンテンポラリー・デザインの要素が各所に見て取れる。
ロアボディ全域に装着されたカーボンファイバー・シルにより、フロントからリアまで特徴的なラインが描き出され、そこから4本のエキゾーストが雄姿を見せる。
ヴァンキッシュ ザガート コンセプトのガラス・エリアは、バイザーのようにボディワークを包み込み、アグレッシブなスタンスを強調している。
アストンマーティン・デザインの象徴であるサイドストレーキは、DB11と同様にホイールアーチからドアまで伸びていて、このディテールは、創業100周年記念モデルであるCC-100に初採用されたもので、ヴァンキッシュ ザガート コンセプトにおいていっそうの進化を遂げた。
また、リアホイール・アーチのシャープなクリースがリア・フランクへと溶け込み、流麗なルーフラインと融合している。
ルーフには、アイコン的な“ダブル・バブル”が施され、なだらかなルーフラインの曲線がそのままリアウィンドウへと繋がり、特徴的なリア・シルエットを創出している。
“ダブル・バブル”は、1950年代初頭からザガート・デザインのシンボルとみなされているが、本来は空力への影響を最小限に抑えつつ、ヘルメットを着用したレーシングドライバーのヘッドクリアランスを確保するために採用されたデザインだった。
大胆なエクステリアに呼応するよう、自然吸気V12エンジンにもアップデートが施され、最高出力は600PSに達し、ドライビング・ダイナミクスが向上している。
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