トヨタ ハイラックスがなぜ今日本でヒットしているのか!? そのワケはど迫力デザインと驚異のリセールバリューにあった

画像ギャラリーはこちら

東南アジア、そして北米市場で熱烈な支持を集めているピックアップトラック。一方日本では、トヨタ ハイラックスが2017年に13年ぶりに国内市場へ復活を果たしているが、現状この1台だけである。もちろん他の国々に比べピックアップが日本市場で万人受けするクルマではないが、現在ハイラックスは堅調なセールスを記録しているのだった。そこで気になるのが、なぜハイラックスはここまで人気を博しているのか? そして日本市場に復活できたワケを考えてみたい。

目次[開く][閉じる]
  1. トヨタ ハイラックスは絶好調のセールスを記録中! 昨年比で倍以上の販売台数
  2. ハイラックスが国内復活できたのは豊田章男社長の尽力によるもの
  3. ど迫力ボディとデザインの良さが人気の理由! 若年層からも支持
  4. 全長5m超と巨大ボディだが、都内でもギリギリ使えるサイズ
  5. アフターパーツも大盛況! 自分だけの1台が欲しい層にピッタリ
  6. プラド以上のリセールバリューの良さ! 5年残価率は驚異の約6割

トヨタ ハイラックスは絶好調のセールスを記録中! 昨年比で倍以上の販売台数

2017年9月に13年振りの復活という形で日本に導入されたトヨタ ハイラックス。日本において現在正規販売で買える唯一のピックアップトラックである。

その販売は2018年から2020年は年間6000台程度、2021年は6月までで6080台と、単純計算では2020年までのほぼ倍と、堅調どころか絶好調となっている。

という背景もあり、ここではハイラックスが日本に再上陸できた理由と、ここまで売れている理由を考えてみた。

>>目標の2.5倍! トヨタ ハイラックスがいま絶好調に売れている! 若者のアウトドアブームが後押し ライバルメーカーも追従か!?

ハイラックスが国内復活できたのは豊田章男社長の尽力によるもの

ハイラックスが国内市場に復活できた理由は簡単で、2009年にトヨタの社長に豊田章男氏が就任して以来、トヨタがアグレッシブになったからだろう。

ただ、自動車会社は大企業だけに、社長が変わったからといってすぐに目に見えた変化があるわけではない。しかし、それでも豊田社長は副社長時代から2012年登場の初代86の開発を後押しし、同じ年に登場した先代クラウンでは期間限定車ながらピンクのボディカラーを設定するといった変化が見えてきた。

そして、2014年にはこちらも期間限定車ながらバンとピックアップトラックとなる非常にマニアックなランドクルーザー70を投入。そして2015年登場の現行プリウスからは、新世代プラットフォームのTNGAコンセプトの展開とトヨタの変化は本格化し、ハイラックスの日本再上陸も今になるとその1つと断言できる。

>>ランドクルーザーの中古車が6年落ちでも新車超えのプレミア価格500万円に高騰! 改めて注目したいランクル“70”シリーズ30周年記念モデル

ど迫力ボディとデザインの良さが人気の理由! 若年層からも支持

ハイラックスもマニアックなモデルだけに、2017年にハイラックスが日本再上陸した当初の販売目標は年2000台と、実験的な感もあった。それでもこれだけ売れている理由としては新鮮さ、そしてデザインにある。

ピックアップトラックを知る世代には懐かしく、知らない世代には新鮮かつカッコいいというインパクトは大きい。

特にクルマの性能が良くなった現代において「クルマはファッションの一部、つまりカッコよさや主張は重要」という面が強くなっているだけに、ハイラックスが人気になるのも納得だ。

全長5m超と巨大ボディだが、都内でもギリギリ使えるサイズ

そしてボディサイズが大きいと受け取られているが、ハイラックスの全長5340mm×全幅1855mm×全高1800mmというボディサイズは小山のようである。

しかし、東京都内でもハイラックスに近いボディサイズとなるハイエースのスーパーロングボディやセンチュリーがそれなりに走っているのもあり、筆者もこのくらいのボディサイズのクルマに乗ると、「かなり気は使うけど、東京都内でも使えなくはない」と感じるのも事実だ。

全幅が比較的小さいのも魅力

また、ハイラックスはラダーフレーム構造ということもありタイヤの切れ角が少ないためもあるのか小回りは効かない。だが、全幅は現代の基準ではそれほど大きくない1855mmというのは救いではある。

といったことを考えると、北海道をはじめとした地方を含めて日本全体を広い目で見れば、ハイラックスくらいのサイズのクルマを不便なく使える人も意外にいるということなのだろう。

>>【価格差約40万円トヨタ ハイラックスグレード比較】カスタム前提で購入するならベースグレード。先進装備や快適性重視なら最上級グレードがオススメ

アフターパーツも大盛況! 自分だけの1台が欲しい層にピッタリ

ハイラックスはディーラーオプションとなるGRの荷台のハードカバーやキャノピーをはじめ、海外で売れているモデルなのもあり、輸入品を含めるとアフターパーツは非常に多い。

このことによりハイエースのように自分好みの1台が造りやすい点も、売れている理由のひとつではないだろうか。

プラド以上のリセールバリューの良さ! 5年残価率は驚異の約6割

ハイラックスの中古車はそれなりに流通しているが、中古車価格はおおよそ300万円程度で取引されている。

2017年当時の初期モデルの上級グレード「Z」の価格が374万2000円だったのを考えると高く、リセールバリューは優秀だ。

また、その裏付けの1つとなる現在の残価設定ローンで買った際の残価率(最終回支払額)を最新モデルのZグレード(387万6000円)の消費税抜きの本体価格で見ていきたい。3年プランで259万6920円(74%)、4年プランでは228万6840円(65%)となる。そして5年プランで契約した場合でも197万6760円(56%)となっており、リセールバリューは非常に高いのだった。

ハイラックスの残価率は「ランドクルーザー200あるいは300に及ばないけど、非常に優秀なランドクルーザープラドに勝る」というイメージなのだ。

これだけ高く処分できれば安心なのに加え、リスク少なく処分でき、「勇気を出してハイラックスを試してみよう」という層がいそうなのも理解できる。

結論!独自の魅力があれば日本はヒットする市場

日本はハイラックスをはじめとしたマニアックなジャンルも、ランドクルーザーやジムニーといった本格オフローダー。そしてデリカD:5、86&BRZやロードスターなどを見ても分かるように、商品力があれば一定数が売れる市場である。

それだけにトヨタ以外のメーカーにも、海外専売車など魅力あるモデルは、勇気を持って日本導入を考えてほしいところだ。

【筆者:永田 恵一】

トヨタ/ハイラックス
トヨタ ハイラックスカタログを見る
新車価格:
407.2万円477.2万円
中古価格:
109.2万円730万円

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

検索ワード

永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!
カー用品・カスタムパーツ

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は、申込翌日18時に最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

新車・中古車を検討の方へ

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

トヨタ ハイラックスの最新自動車ニュース/記事

トヨタのカタログ情報 トヨタ ハイラックスのカタログ情報 トヨタの中古車検索 トヨタ ハイラックスの中古車検索 トヨタの記事一覧 トヨタ ハイラックスの記事一覧 トヨタのニュース一覧 トヨタ ハイラックスのニュース一覧

この記事にコメントする

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる