日産 Z34型フェアレディZの燃費を計測|デビュー10年を迎えた日本の老舗スポーツカー”Z”の実燃費ってどのくらい!?(1/5)

日産 Z34型フェアレディZ 実燃費レポート 結果まとめ

今回は日産 Z34型フェアレディZの燃費をテストする。現行型のZは2008年12月のデビュー以来、2018年で丸10年を迎えるが、2017年7月には一部改良を実施するなど、まだまだ熟成の手は止まってはいない。テスト車ももちろん一部改良後の最新モデルを使用した。

市街地・街乗りから郊外路、そして高速と、走行シーンによって得手不得手はあるのか、熟成を極めた老舗スポーツカーブランド、フェアレディZの燃費を実走行で徹底検証する。

日産 Z34型フェアレディZ 実燃費レポート 目次

>>市街地・街乗り編

>>郊外路編/高速道路編

>>燃費総合評価/日産 Z34型フェアレディZとは

>>燃費計測ルート概要

起用グレード

今回起用したのは日産 フェアレディZの”Version ST”(7速AT車)。NISMOがカスタマイズを手掛けた「Z NISMO」をスポーツ系の特上グレードだとすれば、Version STは通常のフェアレディZの中で最上級グレードに位置する(521万2080円・消費税込)。

2017年7月の一部改良では新色のカーマインレッド(試乗車の色だ)を追加したほか、19インチアルミホイールほか内外装のディテールについてデザインの一部を変更。さらにフロントガラスの遮音性能を高め、静粛性を向上させた。またシンクロレブコントロール付6速MTのクラッチをエクセディ製の高効率クラッチに変更。操作性の向上や摩耗時の変化を抑制させている。

ただし残念ながらV6 3.7リッターノンターボ「VQ37VHR」エンジン自体の動力性能(336ps/365N・m)や、燃費(JC08モード燃費:9.0~9.2km/L)のスペック向上等は特に実施されていない。

>>日産 フェアレディZの画像を見る

燃費テスト概要

燃費テストは2018年6月27日(水)夜と翌28日(木)朝の2日間に分けて実施した。テストはドライバー1名(体重約85kg)で行う。

まず夜19時頃に都内をスタートし、高速道路をテストした。外気温は都心で33度と蒸し暑く、さらに風も強め。都心から東京湾岸副都心エリアに渡るレインボーブリッジ上の風速表示は9m、東京湾海上にあるアクアライン上で風速15m以上であったことを記しておきたい。そのまま郊外路テスト、さらに市街地・街乗りコースの一部を経て一旦終了。

翌朝7時頃より、通勤ラッシュで渋滞する区間を多く含む一般道を通り、千葉から都心へと向かった。天候は時折小雨が降る曇り。外気温は25度から30度前後で蒸し暑い気候。前日同様に風もやや強めだった。クルマのエアコンはいつも通り25度・オート設定としている。

日産 Z34型フェアレディZの実燃費は8.8km/L

日産 Z34型フェアレディZ 実燃費レポート|結果まとめ
車種名日産 Z34型フェアレディZ[V6 3.7リッター FR]走行距離ガソリン消費量

グレード

”Version ST”(7速AT車)[FR]

パワートレイン

3.7リッター V型6気筒 DOHC24V ガソリンエンジン

トランスミッション

7速AT

JC08モード燃費

9.1km/L

実燃費:平均

8.8km/L

161.9km

19.29L

実燃費:市街地

5.8km/L

61.5km

10.6L

実燃費:郊外路

10.1km/L

29.6km

2.93L

実燃費:高速道路

13.5km/L

77.8km

5.76L

日産 Z34型フェアレディZの実燃費は8.8km/Lを記録した。JC08モード燃費9.1km/Lに対し約97%の再現率となった。

しかし、同じV6の大排気量エンジンにツインターボまで搭載した4WDモデル、車両重量では220kgも重いはずの日産 GT-R 2018年モデル(JC08モード燃費8.6km/L)が実燃費9.0km/L!の記録をたたき出していることを考えると、今回のフェアレディZの実燃費記録にはいささか不満が残るところである。

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ここからは市街地編、郊外路編、高速道路編、各章で燃費や走りの質について詳細な評価を行っている。各モードでどのような乗り味になるのか、日産 Z34型フェアレディZの購入を検討されている方は次ページ以降の各項目を参考にして欲しい。

>>日産 Z34型フェアレディZ 実燃費レポート|市街地・街乗り編[次ページ]

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トクダ トオル(MOTA)
筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

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