日産 Z34型フェアレディZの燃費を計測|デビュー10年を迎えた日本の老舗スポーツカー”Z”の実燃費ってどのくらい!?(3/5)

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日産 Z34型フェアレディZ 実燃費レポート|郊外路編

■日産 Z34型フェアレディZ 郊外路での実燃費:10.1km/L

男臭さが懐かしい! 古典的スポーツカーを味わう

郊外路では10.1km/Lと、JC08モード燃費9.1km/Lを上回る能力を発揮した。

最高出力336ps(247kW)/7000rpm、最大トルク37.2kgf・m(365N・m)/5200rpmと余裕たっぷりな性能を有するフェアレディZ。法定速度40~60km/h程度の郊外路を流すのは本当に気楽だ。不意に現れる登り坂でも、アクセルを踏む足にほんの少し力を加えるだけでスイスイ進める。最近では珍しくなったノンターボの大排気量モデルならではの特典だ。飛ばさなくても十分に楽しめる。

もちろん、ひとたび燃費を意識せずアクセルを踏み込めば・・・V6大排気量NAエンジンならではの豪快な力強い加速も味わえる。今となっては非常に貴重な存在だ。なんというか、男臭い! イマドキのダウンサイジングターボ特有の軽快なレスポンスに慣れ切った体には懐かしく感じられた(あ、燃費テストとは別のタイミングで試しましたので念の為…)。

マニュアルシフトでないことを残念に思ったが、7速ATのダイレクト感もなかなかのものだった。大ぶりなパドルシフトも扱いやすい。

ワイドなスタンスに対し、V36スカイラインクーペに比べ300mmも短くなったホイールベースや、後輪近くに座る感覚的な効果も加わって、カーブを曲がることが楽しくなるクルマだ。街乗りの渋滞路ではちょっと辛かったが、郊外路をひとり気ままに走らせていると「やっぱりスポーツカーっていいなあ」と思わせてくれる。ただし試乗コースのエリアは大型ダンプも多いせいか轍(わだち)も出来ていて、太いタイヤはちょっと過敏に反応する。

乗り心地は全体にカタめで引き締まっていて、思いのほか不快ではない。むしろ19インチの大径タイヤを履くスポーツカーとして考えると良好な部類に入る。高級セダン・クーペであるスカイライン辺りと共通性があるのだろう、大柄で体を包み込む形状のふっくらしたシートと相まって、ロングドライブでも快適だ。ただしロードノイズは全体に高めの傾向にある。

日産 Z34型フェアレディZ 実燃費レポート|高速道路編

■日産 Z34型フェアレディZ 高速道路での実燃費:13.5km/L

高速道路が似合うアメリカンスポーツカー

V6 3.7リッターエンジンは100km/h未満の法定速度域でも余裕たっぷり。高速道路での実燃費は13.5km/Lを記録し、郊外路に続きJC08モード燃費9.1km/Lを超えた。

しかし! 意外なことに、Z34型フェアレディZにはクルーズコントロールが装備されていなかった!

最新のインテリジェントクルーズコントロール(全車速追従タイプのACC)どころか、古典的なクルコンもついていないというから驚いた。

アメリカを主戦場とするフェアレディZは、広大なアメリカでは必須アイテムとされるクルーズコントロールも古くから装備されていたし、実際のところ現行Z34型北米仕様にもしっかり装備されている。

日本仕様の場合には3本スポークのステアリングの左側のみにオーディオなどのサテライトスイッチが備わるが、北米仕様の場合は右側の同じ位置にクルーズコントロールの操作系が備わる。追従機能などがないため最新モデルには大きく見劣るが、ロングドライブの機会があれば、通常のクルーズコントロールでも使用するシーンはたびたび訪れる。運転の疲労を軽減させるという意味で、これもひとつの安全装備だ。今さらながら追加設定に期待したい。

>>日産 Z34型フェアレディZ 実燃費レポート|総合実燃費編/日産 Z34型フェアレディZ モデル解説[次ページ]

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トクダ トオル(MOTA)
筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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