実は改良の度に悪化していた三菱 eKワゴン、日産 デイズの燃費・・・改めて“実燃費”を測定した結果は(5/6)
- 筆者: 永田 恵一
日産 デイズ 燃費レポート/市街地編
eKワゴンとデイズのNAエンジンを搭載した初期型は、市街地でもエアコンが入っていると動力性能の低さ、それに伴うドライバビリティ(運転しやすさ)の悪さが付き纏う軽乗用車であった。
具体的には、前述した実用域でのトルクの薄さとアクセル操作とCVTの連携に代表される全体的なマネージメントの悪さのせいで、市街地の普通に流れに乗るだけでもアクセルを深く開けざるを得ない、夜間早朝の幹線道路のような流れの早い道においては流れに乗るためにアクセルを全開にすることも日常茶飯事であった。
筆者は「これではカタログ燃費、実用燃費ともにどうやったらいい燃費が出るのだろう?」と感じており、燃費偽装が公表された時には悲しいことであるが「どうりで」と納得してしまった。
また、アイドリング中の振動もマッサージ器のように激しく、技術が大きく進んだはずのここ10年ほどの軽乗用車において、eKワゴンとデイズの初期型は悪夢のように感じるほど遅れた軽乗用車であった。
それが最新型は改良の積み重ねにより、市街地での動力性能はライバル車に対し若干アクセル開度は多いものの、大きな問題はないレベルに改善された。
アイドリングストップは軽乗用車に多い停止する前からエンジンを止めるタイプ(約13km/hからエンジン停止)で、初期型ほどではないにせよ停止寸前にブレーキの踏み方を調整した際に不必要なアイドリングストップが起きがちなのはちょっと残念であった。
アイドリングストップの頻度と時間は、頻度に関しては減速エネルギーを貯めるアシストバッテリーの効果もあるのかテストを行った日の気候であればほぼ停止するほどと言えるほど多いが、時間はスズキのエコクールのようなエアコンの冷気を蓄えるデバイスがないこともあり、車内の快適性を維持するためエンジンが再始動することも時々あった。
それでも、初期型に比べればアイドリングストップの時間が大幅に延長されていることはそれなりに評価できる。またアイドリングストップからのエンジン再始動の早さとセルモーターの音は軽自動車としては及第点といえるレベルであった。
市街地での燃費は「16.5km/L」と、テストした時期の違いによるエアコンの負担は加味する必要はあるにせよホンダ N WGNの「21.0km/L」、ダイハツキャストスタイルの「21.3km/L」に大きく劣る結果となった。
燃費がライバル車に大きく水を開けられた要因としては低速トルクの薄さによるアクセル開度の大きさ、アイドリングストップの時間がエアコンにより短くなりがちであったことが考えられる。
日産 デイズ X(2015年10月マイナーチェンジモデル)の市街地での実燃費/16.5km/L
ホンダ N WGN G(2013年11月登場時)/21.0km/L
ダイハツ キャストスタイル X(2015年9月登場時)/21.3km/L
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