“ロールバー装備”のモータースポーツ向けロードスター「NR-A」の実燃費を測ってみた【燃費レポート】(4/6)

“ロールバー装備”のモータースポーツ向けロードスター「NR-A」の実燃費を測ってみた【燃費レポート】
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マツダ ロードスター NR-A 燃費レポート/郊外路編

筆者がNR-Aを除いた現行ロードスターで大きな不満だったのが「ハンドリング」と「乗り心地」の2つであった。

その不満というのは、初代ロードスターのシャープさを意識した結果だったのか定かではないが、ハンドル操作に対する車の動きがシャープ過ぎるというか落ち着きがなく、コーナーでハンドルを切った際に気持ちのいいシャープさ、楽しさではなく“そそっかしさ”のようなものを強く感じていた。加えて柔らかめのスプリングのせいなのか、ロール量も大き過ぎる印象であった。

この2つの弱点はリアスタビライザーの無い「S」が1番顕著で、リアスタビライザーが装着される「S スペシャルパッケージ」「レザーパッケージ」も緩和はされるものの傾向としては同じであった。

その分、乗り心地が良いのなら納得のしようもあるのだが、路面の小さな凹凸に対してはサスペンションがよく追従しており乗り心地は良いと言えるのだが、凹凸の大きい荒れた路面に差し掛かるとサスペンションの追従が悪く、ガタガタとした不快さを感じていた。

マツダ ロードスターRS

しかし、ビルシュタイン製ダンパーが装着される「RS」は、落ち着きのないステアリングフィールが緩和されている。

ロールが大きいこと自体は変わらないのだが、ダンパーでロールスピードを抑えている印象で、乗り心地も時おり体に“ピシッ”という硬さを感じることがあるものの、ガタガタとした不快感は解消されて全体的に大幅な良化が確認できる。

しかし、充実した装備内容という要素はあるにせよRSの約320万円という価格はロードスターの車格、性格を考えると「考え物」という結論であった。

そういったこともあり現行ロードスターは期待していただけに、価格設定も含め筆者は大きな失望感を覚えていたのが事実だ。

マツダ ロードスター NR-Aマツダ ロードスター NR-A 郊外路にて

しかし、同じビルシュタイン製でもRSとはまったく違う車高調整式ダンパーが装備されている「NR-A」は、前述した3モデルのシャシーセッティングとはまるで異なる、楽しいクルマへと“激変”していた。

落ち着きのなかったステアリングフィールが、適度なシャープさと落ち着きを兼ね備え、ステアリング操作に対し実に正確にクルマが動き、ロールの大きさ、早さも解消。

結果、ワインディングロードを走っているとまるで運転が上手くなったかのように意のままに動き「いつまでも乗っていたい」と思わせてくれるクルマへ生まれ変わった。また、ステアリングフィールが落ち着いたおかげで、高速道路での運転も劇的に楽になっている。

乗り心地も、路面の大きな凹凸でのサスペンションの追従が良くなったおかげで、不快な硬さを感じず快適になっており、例えるなら「少し前のポルシェ」のような印象であった。

マツダ ロードスター NR-A 郊外路にて

私事になるが、筆者はNR-A「以外」の現行ロードスターへの失望による反動もあり、マイカーの買い替え時にロードスターではなく、中古の「トヨタ 86」を選択した。

だが、一般道を走っている際の楽しさに関しては、絶対的な動力性能がそれほどではないことが幸いし、アクセルを深く踏めることやギアチェンジの楽しさまで総合すると「ロードスター NR-A」の方が上と断言できる(サーキットなどのクローズドコースにおいてはパワーがありドリフト走行に持ち込みやすい86には別の楽しさ、楽しみ方があるのも事実だ)。

郊外路での燃費は、15~17km/Lといったところ。現行ロードスターNR-Aがワインディングロードなどで常識的なペースで走ってこれだけ楽しめるクルマであることを考えれば、ハイオクガソリンが必要になることを含めても安い代償だと思う。

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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