激売れ「シエンタ」の魅力とは?ガソリンモデルの実燃費テストで見えたこと(2/5)
- 筆者: 永田 恵一
トヨタ シエンタ1.5リッターガソリン燃費レポート/高速道路編
「車に強い関心を持つ層は少ない」というシエンタの性格、ユーザー層を考えるとごく真っ当なことであるが、シエンタは全体的に運転して特に強い印象を覚える車ではなかった。
まず高速道路などの本線合流や追い越し加速のためにアクセル全開にした際の動力性能は大きな不満や不便を感じることはないが、スピードの乗りはおっとり、まったりとしたものだ。そのため7人フル乗車など荷重がかかるシーンではパワー不足を感じることも考えられる。加えてエンジン音はミニバンという性格を考えれば及第点を与えられるレベルであるが、不快感こそないもののどの回転域でも重さを感じ、エンジン回転が3000回転を超えるとエンジン音が耳に付く傾向がある。
なお100km/h走行時のエンジン回転数は2000回転と、コンパクトカーと同等であった。
ヴィッツクラスとも大差なし!
高速道路での燃費は19.7km/Lという数値を記録した。
この数値の良し悪しに関しては直接的なライバル車となるホンダ フリードのデータがないため判断が難しいところだが、車重と燃費にはおおよそ反比例に近い相関関係があることを踏まえ、過去のデータを見ると高速道路の燃費がたいだい21~22km/Lの範囲に入る車重約1トンの1.3リッター級コンパクトカーを基準に考察してみよう。
車重が約30%重い車重1,320kgのシエンタ 1.5リッターガソリンの燃費は1.3リッター級コンパクトカーに対し30%落ちまでは許容範囲と言えるが、高速道路は速度変化が比較的少ないという有利さはあるにせよ高速道路でのシエンタ1.5リッターガソリンの燃費は1.3リッター級コンパクトカーに対し10%程度しか劣っておらず、優秀な数値といっていいだろう。
トヨタ シエンタ1.5X 高速道路における実燃費/19.7km/L
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