MINI 新型ミニクロスオーバー 海外試乗レポート/九島辰也(1/3)
- 筆者: 九島 辰也
- カメラマン:ビー・エム・ダブリュー株式会社
日本市場で全体の4割を占めるクロスオーバーとペースマン
ミニは不思議なブランドだ。それ自体誰もが知り、好印象を与えている。コンパクトなサイズと愛らしい装いがミニのキャラクターを見事に表現していると言えるだろう。今年リリースされたBMWに変わってから3代目となる新型もそうで、販売もまずまずのようだ。
ところが、そのイメージとは逆に、ミニファミリーの中では大きなボディのモデルが意外なほど人気を集めている。ご存知、『ミニクロスオーバー』と『ミニペースマン』だ。
この2台に関しては、「このサイズでミニ?」という声が聞こえてくるのも事実。確かに、そばに立つとこれまでのミニのイメージとはほど遠い。だが、ミニフリークにはとてもありがたいクルマであることもまた確かである。大きなボディのおかげで、ハッチバックのミニには積みきれなかったモノがちゃんと収まる。
キャンプ道具に代表されるアウトドアグッズがそうだ。というか、オトナ4人がフツーに乗れて出かけられるのだから、バックシートからも苦情は出ない。現に、個人的にもクラブマンからクロスオーバーにスイッチしたことがあるが、「そのときはなんて便利なクルマなのか」と感動したほどだ。
そんなキャラクターだけにしっかり販売台数を稼いでいて、日本ではクロスオーバーとペースマンがミニ全体の4割を占めている。どうやら、「こんなのミニじゃない!」と言っているのは、ミニオーナーではなく外野の方らしい。
そのクロスオーバーとペースマンがマーナーチェンジを行った。内容はフェイスリフトに近いものだが、日本導入を先んじてデンマークのコペンハーゲンで国際試乗会が開かれたので、そのレポートをしよう。
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