メルセデス・ベンツの新型ピュアEV「EQC」海外試乗|自動車製造のパイオニアが作るとEVはこうなる!(3/3)

  • 筆者: 今井 優杏
  • カメラマン:メルセデス・ベンツ日本
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最新のシステムでドライバーをサポート

さらに「ハイ、メルセデス」でお馴染みの「MBUX」も、そしてメルセデスオーナーにはおなじみのスマートフォンアプリ「メルセデス・ミー」もEQ用に専用設計されている。

音声認識システムのレベルアップはもちろんのこと、EVならではの給電ポイントを最適なタイミングでルート上に表示してくれるなど、こちらも簡単かつ利便性が高い。

実に電力の95%を水力発電で賄うノルウェーにおいては、350kWhの高速充電器の普及が早く、10分程度で12~14%ほどの充電が出来るのだが、そういった情報を受け取るのもスムーズだった。

もうクルマ任せで良いのではないかと錯覚するほど高度な予防安全システム

安全運転支援も充実しているが、この予防安全技術の充実こそが新型EQC最大の武器であることは疑いようがない。全車速型追従のクルーズコントロールがきめ細やかになったのはもちろんのこと、自転車までもを認識し、縦列駐車時にドアを開けようとドアノブに手を掛けたとき、ブラインドエリアから自転車が通過しようとしただけでアラートが鳴る。

また、高速走行中に渋滞最後尾や故障車などの停止車両があった際、ドライバーの操舵をアシストして隣の安全な車線に回避することも可能。もう、新型EQCに乗っている限り、ドライバーはすべての緊急回避を車両に任せ、余計な操作はしないほうが身のためかもしれない。そう思わせるほどあらゆるシーンでマルチに対応する高度な予防安全システムが搭載されている。

食わず嫌いはもったいないと思わせる存在

さて、現存する多くのクルマ好きはおそらく「内燃機関好き」とも言い替えられて、この欧州の電動化への『右へ倣え』に、やや反発心を抱いている諸兄も多いのじゃないかな、という肌感がある。ハイブリッドやPHEVなどエンジン×モーターの半内燃機関モノはモチロンのこと、ピュアEVなんてもってのほかで、あんなのクルマじゃない!くらい、食わず嫌いのアレルギー症状を示す人が意外に多いと感じている。

好き嫌いは個人の自由だから仕方ないにしても、由々しき問題はこの“食わず嫌い”にあって、そうしてただひたすら頑固にEV嫌いを貫くのは非常にもったいない、と思うのだ。個人的には、新しモン好きのクルマ好き、さらに言うならガジェット好きのテクノロジー好き、なんていう人、つまり大概の新車マニアはおそらくEVとの親和性がすっごく高いんじゃないかな、と。

だって単純にそのドライブフィールも制御もインターフェースもエクステリアも、すべてが今、オールニューなのだ。我々は今まさに、後世のスタンダードになるかもしれないモノが産声をあげようとしている瞬間にいる。それを祝わないで毛嫌いするなんて、とても残念なことではないか。

そう強く思わせるほど、メルセデス・ベンツ 新型EQCは印象的な一台だった。

日本導入予定は2019年以内。楽しみである。

[筆者:今井 優杏/撮影:メルセデス・ベンツ日本]

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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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