メルセデス・ベンツ 新型GLEの全貌が公開! 価格や販売時期、最新装備を徹底解説

メルセデス・ベンツの主力SUV、GLEの新型が公開

メルセデス・ベンツのSUVラインナップの中核をなすGLEだが、7年ぶりのフルモデルチェンジとなる次期モデルの全貌が公開された。

注目すべきは世界初採用のサスペンション機構「E-アクティブ ボディコントロール」で、これは4輪それぞれのエアサスペンションを個別に電子制御し、最上の乗り心地を提供するというもの。

他にも渋滞進入時の減速・停止を自動化した運転支援装備、直6エンジン+モーターアシストによるパワートレインの採用、最先端の快適装備など、話題性は高い。今回はその全貌をお届けする。

◆スタイリッシュな都会派SUV! 新型GLEのデザインをもっと見る

新型GLEは2019年半ばに日本市場導入か

今回写真が公開された4代目メルセデス・ベンツ新型GLEだが、フルモデルチェンジ後初の世界デビューの場となるのは、2018年10月4日~14日に開催されるパリモーターショーを予定している。

なお販売に関しては、2019年前半に欧州と北米で開始。その後、同年春に中国での販売が開始されるとしている。日本市場への導入は2019年中頃と見ていいだろう。

新型GLE、販売価格はどうなる?

新型GLEの販売価格に関してだが、おそらく1,000万円前後となるだろう。

現行型のGLEの販売価格は878~958万円となっているが、エンジンはクリーンディーゼルエンジンとなる。一方の新型GLEは、当初はガソリンエンジン+モーターアシストの新パワートレインを採用するモデルが登場。その後、追ってクリーンディーゼルやプラグインハイブリッド仕様車が追加される予定だ。(詳細は後述)

安全装備の刷新や新パワートレインの追加に伴い、車両価格が若干アップして登場する可能性が高い。

新型GLEのここがスゴイ|新採用の2つの装備

世界初の足回り機構「E-アクティブ ボディコントロール」

新型GLEには、E-アクティブ ボディコントロールという新開発のサスペンションシステムが装備される。これは新開発のエアサス「エアマチック」を使用し、ダンパーとスプリングを四輪個別に電子制御するというもの。これにより路面からの急な入力、加減速やカーブによるロール、ピッチを最小限に抑え、常にフラットな乗り心地を提供するとしている。

さらに最上級セダンのメルセデス・ベンツ Sクラスが搭載するマジックボディコントロールの路面スキャン機能を採用。これにより、進行方向の路面の凹凸やカーブを事前に察知してあらかじめサスペンションの減衰力を調整。路面状況の変化や段差による衝撃を上手にいなす仕組みだ。

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■Sクラスクーペに採用された「マジックボディコントロール」とは|試乗レポート

渋滞進入時の減速~停止をアシスト「アクティブ テールバック アシスト」

今回GLEに新たに採用される運転支援装備が「アクティブ テールバック アシスト」。テールバックとは渋滞という意味で、走行中に進行方向正面の渋滞を早期に検知、速度を合わせて渋滞の最後尾に並び、その後の先行車への追従までできるという機能。渋滞に並んだ後は、上限速度60km/hまで先行車両を自動追従し、それ以上の速度になると、渋滞が解消したとシステムが判断して機能を停止する。

さらに面白いのが、後方から接近する緊急車両を検知して、自動で路肩に移動、緊急車両に道を譲るという機能。もちろん車体各部に搭載されたセンサーで、路肩にスペースが有るかどうか、障害物がないかも検知した上で道を譲る仕様になっている。

これ以外にも、既存のメルセデス・ベンツ各モデルに搭載されるアクティブディスタンスアシスト ディストロニックやアクティブブレーキアシスト、アクティブ ブラインドスポット アシストといった先進安全装備も漏れなく搭載される。

新型GLE、エクステリアの特徴

新型GLEは、大きな六角形のフロントグリルとシルバーのアンダープロテクターを組み合わせ、メルセデス・ベンツのSUVらしい、力強さと都会的なイメージを演出した。ヘッドライトにはマルチビームLEDヘッドランプを採用し、夜間の視認性・安全性を高めている。このLEDヘッドライトは、650m先も照らす高性能ぶりを発揮する。

ボディサイドを見ると、特に太くたくましいCピラーが目につくが、これはGLEの先祖に当たるSUVモデル「Mクラス」へのオマージュだという。

クラストップの空力性能

新型GLEの特徴の一つに、Cd値0.29という、同セグメントの競合車種中トップクラスの空力性能がある。この数値は、すでに優秀だった先代モデルの0.32からも大きく進歩している。これにより、特に高速巡航時の燃費向上や静粛性アップに効果がある。

この優秀な燃費性能の実現のために、可動式ラジエーターパネルの採用やサイドミラー、リヤスポイラー等の形状改善、ボディアンダーをフラットなパネルで覆う等、目には見えない様々な工夫がなされている。

新型GLE、インテリアの特徴

先代より広く快適な室内空間

新型GLEは先代モデルよりもホイールベースを80mm延長させ、それに応じて車内スペースを拡大。特に2列目、オプション設定される3列目シートの快適性がアップしている。またオプションで、2列目シートにも電動調整機能が追加される。

またボディの大型化の恩恵により、通常時825リッター、シートを倒すと2,055リッターという広大な荷室空間も手に入れた。

充実の快適装備

新型GLEには、雰囲気あふれる照明とマッサージ機能が搭載されており、乗員に極上の癒やしを提供する。

特に面白いのは、乗員がガーミン製ウェアラブルデバイスを装着していると自動でデータ連携を行い、デバイスに蓄積された対象者のストレス値や睡眠の質を分析。それに応じて、独自のロジックで車内の気温や空調、さらに音響や間接照明を調節し、快適な室内環境を作り上げるというもの。

どのようなロジックで快適性を判断するかなど詳細は不明だが、なんとも気になる装備だ。

最新のインフォテインメントシステム、MBUX

また新型GLEには、メルセデス・ベンツの最新インフォテインメントシステムであるMBUX(※日本未導入)が搭載される。新型のAクラス(※同じく日本未導入)に搭載されているものがさらに進化し、メーターパネル内とインパネ中央にある2枚の12.3インチ液晶ディスプレイに、走行データや社内環境、ナビゲーションが表示される。

操作は手元のコントローラーやインパネ中央の液晶ディスプレイで行うほか、新たにハンドジェスチャーにも対応するようになった。例えばルームミラーの前に手をかざすと読書灯のon/offを切り替えるなど、操作が直感的に可能となる。

なおメーターのデザインは、下記の4種類から好みのものを選ぶことが可能だ。

モダンクラシック:一般的なアナログメーター表示をデジタル液晶で再現

スポーツ:ブラックとイエローでスポーティな装いにしたメーター

プログレッシブ:一般的なデジタルメーター表示

表示控えめモード:最小限の情報のみを表示

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■「Hey,Mercedes!」でAIが起動! 新型Aクラスの恐るべき進化

新型GLEのエンジンはどうなる?

導入当初は直6ガソリンエンジン+モーターアシスト

新型GLEのパワートレインは、導入当初は直列6気筒ガソリンエンジン+48Vマイルドハイブリッドシステムを用いたモーターアシストが用意される。エンジン単体の最高出力は270kW(372ps)で、これにモーターアシストの最高出力16kW(22ps)が上乗せされる。

また4MATICの名の通り駆動方式は4WDとなる。システムはトルクオンデマンド方式で、0~100%のトルクを前後輪に自在に配分する。

さらに現時点で詳細は明かされていないが、追ってクリーンディーゼルエンジン搭載モデル、そしてプラグインハイブリッドモデルも追加されるようだ。

メルセデス・ベンツ GLEってどんな車?

▲左:現行型GLE / 右:派生モデルのGLEクーペ

メルセデス・ベンツ GLEの前身となるのは、1997年に登場したMクラス。BMW X5の登場をきっかけに台頭したプレミアムSUVセグメントに、メルセデス・ベンツが対抗馬として投入したモデルだ。

2015年に、同社の他のラインナップと名称ルールを統一する形でGLEに名称変更。これにより同社のSUVは下からGLA、GLC、GLE、GLSとなり、ハッチバック・セダン車のラインナップ(下からA、C、E、S)にSUVを表すGLを組み合させた、明瞭なものとなった。

ちなみに世界での累計販売台数は、Mクラス時代と合わせて200万台以上。これは同社のSUVラインナップにおいて世界で最も売れており、同社の屋台骨という位置づけも持ったモデルとなっている。それだけに今回のフルモデルチェンジにも同社の本気度が感じられる。

ライバルのBMW X5もフルモデルチェンジ間近

なお、GLEの直球のライバルとなるBMW X5もフルモデルチェンジを控えている。こちらの詳しい情報はまだ入ってきていないが、GLE同様、かなり商品力を上げて臨んでくることは確実だ。

両者の正式デビューならびに日本市場への導入を楽しみに待ちたい。

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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