2009年上半期ベスト・バイ・カー【輸入車】／日下部保雄

トータルベストカー／メルセデス Eクラス

ナンダカンダといわれるがやっぱりメルセデスはメルセデス。あのベタな安定感はたまらない。ハンドルを握ってすぐに『メルセデセス』を感じさせるところはさすがに老舗の伝統か。

クルマを乗り継いだ人が最後はメルセデスにたどり着くといわれるが、走る道具としての完成度の高さがそう感じさせるのだろう。

メルセデスはイヤーモデルでどんどん良くなることは知られているが、デビューしたてのEクラスの完成度は結構高く、きっと満足のいく忠実なパートナーになってくれるだろう。個人的にはもう少し先までとっておこうと思う。

今はスポーツカーなどの面白さを堪能していたい。もうすぐ待望の右ハンドルも、価格の安いモデルも入ってくる。

ベストハンドリングカー／BMW Z4

Z4も2代目となってロードスターはソフトトップからクーペ・コンバーチブルになった。残念がるユーザーもいるが電動ハードトップの実用性の高さは言うまでもない。

ツインクラッチのトランスミッションはシフトも早く、トルコンATに劣らないスムースを待ち、かつダイレクトなギヤ選択ができるメリットがある。3L＋ターボエンジンの豊かなトルクはBMWらしい気持ちのよさがある。さすがエンジン屋の心意気だ。

パワートレインとサスペンションのモードを3段階で変えられるスイッチを持っているが、いずれもメリハリ感があって、その時のシュチュエーションに応じて好みの走りが得られる。官能的なデザインもいかにもスポーツカーらしい。

ベストデザインカー／ジャガー XKRコンバーチブル

XKそのものは新しいわけではないが、ジャガーらしい気品とパフォーマンスの高さは時間の経過にも変ることはない。特にマイナーチェンジされたXKは魅力が増した。

個人的にはハイパフォｲｰマンスモデルのXKRのコンバーチブルに魅了される。クーペ・コンバーチブルと違って実用面では劣るがチョコンとついたソフトトップが粋で、言うまでもなくトップを降ろした時の佇まいも素晴らしくカッコいい。

パドルシフトのATもジャガーらしさにピッタリの相性を持つ。エンジンのパフォーマンスは5L＋スーパーチャジャーというスペック以上。何よりも気持ちいいのが素晴らしい。