ディーゼル+プラグインハイブリッドのマリアージュ|メルセデス・ベンツ E350de試乗レポート(3/3)
- 筆者: 山田 弘樹
- カメラマン:MOTA編集部
市街地走行に適したEVモード
こうした走りを堪能したあとに、EVモードを確認してみた。
そこで初めて気づくのは、これまでも十分静かであると思っていたハイブリッドモード以上に、その静粛性がひときわ高まること。そしてこの静けさには乗り手も大きく影響するようで、アクセルの踏み方さえもが、自然と紳士的になってしまうことだった。
モーターの最大トルク値は400Nmと最大値の6割弱だが、その出力特性が内燃機関に比べ遙かにリニアなため、その動きに緩慢さや退屈さは感じられない。むしろ市街地走行には適した特性であり、早朝の出発や深夜の帰宅ではこのEVモードが活躍すると容易に予想できた。
ちなみにEVモードでアクセルを踏みつけると、クルマ側からは「インテリジェントアクセルペダル」がエンジンの始動を知らせてくる。プレッシャーポイント機能によって、アクセルペダルの抵抗が増すのである。
こういう措置からもメルセデスのEVモードは、静かに優しく走ることが前提だということがわかる。そんなEV走行での航続可能距離は、WLTCモードで50km。これを全て額面通りに受け入れるわけには行かないが、満充電なら少なくとも近場の移動や、日々の買い物は十分にこなせるだろう。
またこのプラグインハイブリッドは急速充電に対応していないが、専用の200V充電機を使えば1.5時間、家庭用100V電源でも5時間でフルチャージが可能となる。さらにE350de購入者には、メルセデス・ベンツから交流普通充電機器が無償提供され、家庭用充電ユニットの設置を希望する場合は10万円のサポートが受けられる。
極めて優等生で渋好みな1台
そのパワー感に押しつけがましさはなく、ディーゼルとハイブリッドの特性も欲張りにいいとこ取りができている。若々しさという点では刺激に欠けるのも事実だが、かつてEクラスが持っていたこの役目がいまやSUVに受け継がれていると考えれば、それも納得が行く。Sクラスよりもアンダーステイトメントな見た目や価格を含めてE350deは、極めて優等生なプレミアムセダン。そして渋好みな一台だ。
[筆者/山田 弘樹]
メルセデス・ベンツ Eクラス E350 de アバンギャルド スポーツ ディーゼルターボ 主要スペック比較表 | |
---|---|
車種名 | Eクラス |
グレード名 | E350 de アバンギャルド スポーツ ディーゼルターボ AT |
価格(消費税込み) | 875万円 |
全長×全幅×全高 | 4923mm×1852mm×1475mm |
ホイールベース | 2939mm |
駆動方式 | FR |
車両重量 | --kg |
乗車定員 | 5名 |
エンジン種類 | 直列 4気筒 DOHC |
総排気量 | 1950cc |
エンジン最高出力 | 143kW(194PS)/3800rpm |
エンジン最大トルク | 400Nm(40.8kg・m)/1600rpm |
トランスミッション | 9速AT |
使用燃料 | ハイオク |
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。