ディーゼル+プラグインハイブリッドのマリアージュ|メルセデス・ベンツ E350de試乗レポート(2/3)
- 筆者: 山田 弘樹
- カメラマン:MOTA編集部
ただひたすらに快適な乗り味を享受すればいい
そんなE350deを実際に走らせてみると、しかしこれが実に柔和なセダンであるとわかる。Sクラスほどのどっしりとした重厚感や威厳はないが、そのぶん軽やかな身のこなしがEクラスのキャラクターを一層際立たせていた。
まず走り出しで選んだのは、システム制御のデフォルトとなるであろう「ハイブリッド」モード。この他にE350deは電池の消費を抑える「Eセーブ」、充電を行う「Eチャージ」、モーターのみで走る「E」モードと、合計4つの走行モードを持っている。
最大トルク値700Nmと聞けば思わず身構えてしまうところだが、その走り出しは驚くほどに穏やかだった。トルクの出力特性は極めてジェントルであり、普通にアクセルを踏み出す限り、いきなり最大トルクがドカン! と炸裂するようなことはない。
耳を澄ましてもディーゼルユニットのカタカタ音などは当然車内には入ってこないし、モーターのアシストを意識させるようなそぶりもない。両者の切り替わりやミクスチャーを悟らせないパワーユニットの躾けはジャーナリスト泣かせだが、それこそがプレミアムブランドのハイブリッド。オーナーはただひたすらに、快適な乗り味を享受すればよいのである。
低速域での静粛性は、速度が乗るほどに気持ちよさへと変換されて行った。
サスペンションは路面からの入力をいなし、フロアが低級振動やロードノイズを巧みに減衰。その様子には、パワートレインとの統一感がある。
コーナーでは直列4気筒の軽さが効いているようで、鼻先がスムーズに入って行く。そのロール感を「Sports」と呼ぶにはやや上質に過ぎるけれど、しなやかな足回りは路面を確実に捕らえるから、操作に対してクルマの動きは忠実。ハンドルから伝わるインフォメーションは、とても豊かである。
後輪駆動のお手本といえる上質な走り
そしてコーナーの出口に向かうに従ってアクセルを徐々に踏み足して行くと、じわりと後ろから押し出される感覚が強くなって行く。
ドライビングモードは「コンフォート」「スポーツ」「スポーツ+」「エコ」、そしてオーナーの好みを設定できる「インディビジュアル」が便宜上設定されている。しかしスポーツ以上のモードに劇的な変化は感じられず、まじめに走らせてもコンフォートモードがベストマッチングだった。
トランク容量を通常の540Lから370Lへと狭めてしまった大型バッテリーの搭載も、ハンドリングに悪影響を及ぼしてはいない。むしろそのボディバランスは良好で、FR車のお手本といえる上質な走りを久々に味わうことができた。
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