メルセデス・ベンツ E350ブルーテック 試乗レポート(4/4)
- 筆者: 日下部 保雄
- カメラマン:オートックワン編集部
ブルーテック特有の滑らかな加速フィール
ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンに比べてノイズと振動が大きい。この点は、もはやディーゼルエンジンが持っている宿命だ。
静粛性に関しては前述の通りだが、ディーゼルエンジンが静かになればなるほどガソリンエンジンと比較したくなるために、逆に目立ってしまうのだろう。
低速からグイグイと引っ張ってくれるトルク特性は、ディーゼルの魅力の一つだろう。さらに、ターボ過給によって中速回転域のトルクが大幅に改善されているのが、最近のディーゼルの特徴だ。
E350ブルーテックはトルク全体は分厚いのだが、320CDIと比較すると滑らか過ぎてちょっと薄味になったような気がする。ただし、いつの間にかスルスルと加速していく様はまさにブルーテック特有のものだ。
100km/hの加速フィールはなかなかで、7速ATとの組み合わせもディーゼルの回転域の狭さと組み合せると、結果的にクロスレシオのトランスミッションを装備しているようだ。
ランフラットタイヤに関してはBMWに一日の長があるようで、乗り心地は固めで、突き上げなどはバネ下の重さをまだ消化しきれていない感じを受ける。
しかし、ウネリなどでは絶妙な乗り味を発揮し、しかもメルセデス特有のベタな乗り味はまったく変らず、Eクラスの軽快さに重厚さが加わったイメージだ。
ブルーテック、その重さとトルクから言っても積載の可能性が高いステーションワゴンとの相性が良いと思える。
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