第3の「Cクラス」、メルセデスの新型Cクーペはより大人の世界観に!(2/3)
- 筆者: 河口 まなぶ
- カメラマン:メルセデス・ベンツ日本
スポーツ一辺倒にならない大人っぽさを感じる
実際に試乗し始めると、そこには既に日本で発売されるセダンで慣れ親しんだCクラスの走りと同じ感覚が展開されている。基本的なメカニズムは、セダンのそれと同じがゆえのものである。
とはいえクーペのノーマルはセダンのアバンギャルド仕様に相当するため、車高は15mm低く設定されておりスポーティな感覚が基本線としてある。
もっともスポーティといっても、乗り心地の良さやしっとりした乗り味が確保された上でのものだから、その走りはとても上質かつ爽快な感覚を持っている。
この辺りがメルセデスのクーペらしい部分で、スポーツ一辺倒にならないあたりに大人っぽさを感じるのだ。
そしてエアサスを搭載した上級モデルでは、しっとりとした感触がより強く感じられ、ラグジュアリーとスポーティの見事な融合が図られた味わい深い走りを披露してくれる。
Cクラスはランフラットタイヤを装着しているが、ランフラットとのマッチングも以前より良くなった感があり、乗り心地面でも初期のセダンのような硬さは感じないものとなった。
このクーペこそが最強のCクラスを名乗るに相応しい
総じてみると、セダンと同様の高評価な走りを基本に備えつつ、クーペとしてのスポーティやラグジュアリーが付加されており、そこに美しいボディが与えられる…といった具合で、新型Cクーペは普段使いを厭わぬパーソナルモデルとなっている。
以前のモデルもそうだったが、新型もますます女性のユーザーが似合う1台になったといえるだろう。そしてクルマ好きにとって見逃せないのが、最強モデルメルセデスAMG、C63Sクーペである。
既にセダンとワゴンにC63およびC63SをラインナップしているCクラスだが、今回発表されたクーペ版こそが最強のCクラスを名乗るに相応しいだろう。なぜならセダン/ワゴンからさらに異なるモディファイがなされる1台だからだ。
セダン/ワゴンのC63は、ノーマルのCクラスよりもフロントフェンダーが片側で15mm、合わせて30mmワイドなフェンダーが与えられており、その中にワイド化された専用のフロントアクスルが与えられている。
これに対してC63Sクーペではフロントフェンダーがセダン/ワゴンのC63の2倍以上となる、64mmものワイド化がなされているのだ。
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