マツダ 新型ロードスター RFとソフトトップ、どちらが買いなのか!?【徹底解説】(2/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
ドライバーが積極的にクルマの挙動をケアしながら走る面白さ
そしてロードスターは趣味性が重視されるスポーツカーだから、価格の割安感よりも運転感覚の好みで選ぶべきだ。特にRFとソフトトップでは、世界観がまったく違う。
ソフトトップは、初代ロードスターへの原点回帰も視野に入れて開発された。1989年に1.6Lエンジンを搭載して登場しており、後輪駆動の楽しさを味わえる半面、当時でも走行安定性には疑問があった。ハンドルの舵角とアクセル開度を一定に保ちながらコーナーを回り込んでいくと、後輪側から横滑りを開始する。そこを不安定とするか、クルマと一体になって運転する楽しさと考えるかが、評価の分かれ目だった。
しかしこの運転感覚が多くのユーザーの共感を呼び、今でも初代モデルのファンが多い。ドライバーが積極的にクルマの挙動をケアしながら走る面白さは、ロードスターならではだ。「乗せてもらっている」印象になりがちな高性能スポーツが増えた今日では、特に貴重な運転感覚だろう。
現行ロードスターはこの点に力を入れて開発され、ソフトトップのベーシックなSは、6速MTでもあえてリアスタビライザーをはずした。カーブの出口で加速しながら車両の後部を沈ませ、後輪を若干腰砕け気味に横滑りさせる感覚は、まさに初代ロードスターの再来だ。個人的には、初めて試乗した時はちょっと感涙気味になり、このまま走り続けたら30年近く前の自分に戻れるような錯覚に陥った。
堪らないほど愛しいが、ロードスターの過去を知らない人が乗ったら、果たしてどう感じるのか…。ソフトトップのRSにも似たところがあり、1.5リッターエンジンの動力性能を含めて、「ちょっと頼りない感じのスポーツカー」と思うのではないか。さらにいえば「マツダってこういうクルマを造るメーカーなの?」と誤解するかも知れないなどと、余計な心配もしたくなる。
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その点でRFは普通に良くできたスポーツカーだ。
RSを試乗したが、ボディ後部のピラーが残ることで剛性が高まり、トップを閉じた状態では一層しっかりした印象になる。むしろボディ後部の剛性が高まりすぎたので、底面の補強材をソフトトップよりも弱めた。
操舵に対する反応がソフトトップよりも正確で、後輪の接地性を高めたから安心感も伴う。ハンドルを握る手首を捻っただけで、瞬時に車両が向きを変えるようなソフトトップの軽快感はないが、歴代ロードスターに不慣れなドライバーが運転することも考えるとRFは違和感が生じにくい。
乗り心地も向上する。ソフトトップのRSはビルシュタイン製ショックアブソーバーを備えながら硬めの印象で、常に上下方向に揺すられる感覚だが、RFでトップを閉じるとセダン的な快適性が得られる。
2Lエンジンも当然ながら実用回転域の駆動力が高く、予想したほどパワフルではないものの運転がしやすい。アクセル操作による挙動のコントロールも容易だ。
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