マツダ ロードスター 歴代モデル(NA・NB・NC型)試乗レポート/嶋田智之(1/5)
- 筆者: 嶋田 智之
- カメラマン:茂呂幸正・MAZDA
「ロードスターらしさ」とはいったい何か
おそらくマニア達の間では“ND”と呼ばれることになる新しいマツダ ロードスターのスタイリングが披露されたとき、僕は興奮するより何より、ホッとした気持ちになった。素直に「カッコイイじゃん!」と思えたからだ。そして周りの反応を見たりSNSの書き込みを見て、さらにホッとした。だいぶ好評だったからだ。
この春、強烈なティーザーとしてシャシーが公開されたとき、そのレイアウトから「これは間違いなくいいスポーツカーになるぞ」と心が踊ったものだけど、そこに載っかるボディが半端にカッコ悪かったら、何もかもが台無しだ。スポーツカーはパッと見て誰もが素直に「いいじゃんコレ!」と感じられるカッコ良さを持つか、逆に醜くてもいいから「うあっ! 何じゃコリャ?」とのけぞるくらいのインパクトがあるか、どちらかであることが望ましい。
歴代が培った「らしさ」は、ND型次期ロードスターにも継承されているのか!?
マツダ ロードスターは、ある意味日本のスポーツカーの生命線といえる存在だから、失敗されるとつらい。でも、これなら心配する必要はなさそうだ。きっと新型も発売と同時に笑顔で受け入れられることだろう。
あとは僕も含めたファンが気になるのは、この4代目がどのくらい“ロードスターらしさ”を受け継いだモデルに仕上がるのか、ということに尽きる。シャシーは優れたスポーツカーになる資質をハッキリと示しているけど、ただ優れていればそれがそのままロードスターらしいということになるわけじゃない。“ロードスターらしさ”というのは、もはや“テイスト”であり、同時に“文化”であって“価値”でもあるのだ。
[初代「ユーノス」ロードスター 試乗レポートは次ページへ続く]
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