マツダ ロードスター 歴代モデル(NA・NB・NC型)試乗レポート/嶋田智之(4/5)
- 筆者: 嶋田 智之
- カメラマン:茂呂幸正・MAZDA
全てを一新、そしてボディもひと回り大きく[NC型:2005~2015]
そして現行マツダ ロードスター、NC型である。
NAからNBへのモデルチェンジは基本コンポーネンツをほぼ引き継いだといっていいものだったが、NC型はほぼ全面変更。プラットフォームも新しいし、スタイリングもガラッと変わって車体もひとまわり大きくなり、エンジンも全く系列の異なる2リッターへと拡大された。
2005年のデビューのときにファン達が嘆いたのは、ボディの大型化と重量増だった。車幅が1700mmを超えて3ナンバーとなり、また最も軽いモデルで比較するならNBよりも80kg重く、NAより150kg重くなっている計算。「ついにロードスターはロードスターであることをやめてしまったのか……」というわけだ。
が、今ではそういう声も、もうだいぶ減った。求められていた安全性を確保するために大型化は避けられず、拡大されたし重くもなったけど、NCはちっともロードスターであることをやめてなかった、ということが知られるようになっているからである。
確かにNAやNBと並べてみると、NCは抑揚を排除したシンプルで厚みの感じられるスタイリングであることもあって、少し大柄に見える。
コクピットに収まっても、車室内が広く感じられる。そしてエンジンのチカラにも余裕があって乗り味も快適。ちょい乗りしたぐらいではグランツーリスモ的な性格に生まれ変わったのかと思いがちだ。
初代・2代目の美点「絶妙なバランス」はそのままに
けれど、それはグランツーリスモのような使い方も得意になったというだけの話。軽やかなターンを決めながらリズミカルにコーナーを縫っていけるロードスターならではの爽快さは、まるっきり健在だ。むしろNAよりも、NBよりも、さらに路面を掴み続ける能力が高い分、余裕を持って楽しめるところが素晴らしい。170psのエンジンは公道ではこれくらいが限度というくらいの速さを提供してくれるが、パワーに足腰が全く負けてないのも25年前から変わってない。NAやNBで感じた絶妙なバランスもしっかり備わってる。
なるほど。NA、NB、NCと進化してくるにつれて、そのバランスの和であり輪であるようなものが、次第に大きくなってきたのだな、と改めて思った。
次のロードスターはスピードのパフォーマンスとしては初代より少し高いところ辺りに落ち着くんじゃないか? と予想されているから、総体的な高性能をロードスターに望みたい人は、今のうちにNCを押さえておくのがいいかも知れない。
[改めて考える「マツダ ロードスター」25年の歴史、そして未来・・・次ページへ続く]
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