マツダ 新型MAZDA3 セダン/ファストバック試乗│マツダ新世代を牽引するニュータイプの実力とは(2/2)

  • 筆者: 今井 優杏
  • カメラマン:佐藤 正巳・小林 岳夫
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MAZDA3 セダン/ファストバックの実力を試す!

今回の試乗会では2.0リッター直4ガソリンエンジンの「スカイアクティブ G 2.0」の「セダン 20S Lパッケージ」と、1.8リッター 直4ディーゼルターボの「スカイアクティブ D 1.8」の「ファストバック XD PROACTIVE Touring Selection」を試すことが出来た。

ハッとするほど完成度の高さを実感したのはセダンのガソリンモデル

個人的にハッとするほどの質感の良さを感じたのはガソリンエンジンのほう。「セダン 20S Lパッケージ」だ。

今回は限られたコース内で、しかもかなり路面のいい場所での試乗だったため、静粛・制振に関しては恐ろしく良かった、と言わざるを得ない。しかし、これは一般道でもかなり期待の持てる感触ではある。

ドア開閉だけでもわかる高級輸入車レベルの気密性の高さ然り、高速コーナリングでもフラットに保たれたな室内空間然り、もちろん低速テスト中も然りで、ドアをひとたび閉じた瞬間から、エンジンをオフにして再びドアを開けるときまでの静寂は先代の比じゃない。

ガソリンモデルのエンジンサウンドは別格! ディーゼルモデルは…

この静粛性・静粛性に関しては実はディーゼルも2.0リッターガソリンもさほど差がないことにも驚くのだが(事実、NVHと呼ばれる制振・静粛にはただならぬアレコレを施して外からも中での反響音も抑えたのだそうだ。一例としては雑音を吸音して熱エネルギーに替えて放出する、というフロアマットも採用されている)、逆に踏んでいくときに、室内に入ってくるエンジン音の素晴らしさが、2.0リッターガソリンエンジンに格上感を与えているのだった。

なんとも言えず、実にいい音がする。まるで4気筒じゃないみたいに、低く勇ましく、素晴らしいエンジンサウンドを奏でていたのだ。対してディーゼルはやはり、音に関してはさほど魅力的ではない。

音だけでなく、加速のときの吹け上がりのキメの細やかさから来るコントロールのしやすさ、アクセルの応答性の良さもガソリンが突出している。

日常で市街地走行が多い人にはガソリンモデルがおすすめ

今回は15km/hから25km/hくらいで走行するモデルコースが設定されていたため、ディーゼルのあまり得意でないところを走る結果となったのも可哀そうではあるのだが、日常では意外に使うこの速度域でディーゼル特有のトルクがいきなりガツンと膨らむところやシフトラグの多さなんかが気になってしまった。

もし市街地ばかり走行するなら、是非ガソリンエンジンをオススメしたいと思う。逆に普段からかなりの距離を走るようなライフスタイルなら、ディーゼルはとても賢い選択肢になるはずだ。

もっともっと走りたい! MAZDA3はそんな風に思わせてくれる1台

実は「ファストバック XD PROACTIVE Touring Selection」に比べ「セダン 20S Lパッケージ」のほうがステアフィールを重めに感じたのだが、これはパワートレインによる差ではなく、ボディ形状の差異によるものだそうだ。

構造上、ハッチバックのほうが剛性が高いことで、ステアフィールの軽やかさが実現されているのだという。セダンは比較的重めに感じる事がありそうなので、奥方など女性とクルマをシェアする際にはちょっと気をつけてあげて欲しい。

予防安全系やコネクト系も大きく進化したというから、実はコチラも期待していたのだが、残念ながら今回は試すことが叶わなかった。いずれにせよ、公道でもっと走りたい! とこちらをワクワクさせるクルマになっていることは間違いない。

[筆者:今井 優杏/撮影:佐藤 正巳・小林 岳夫]

新型MAZDA3 主要スペック(主要グレードのみ抜粋)
グレード 20S Lパッケージ(セダン) XD プロアクティブ ツーリングセレクション(ファストバック)

駆動方式

2WD

2WD

トランスミッション

6速AT

6速AT

価格(消費税込)

2,649,000円

2,858,800円

WLTCモード燃費

15.8km/L

19.8km/L

全長

4660mm

4460mm

全幅(車幅)

1795mm

1795mm

全高(車高)

1445mm

1440mm

ホイールベース

2725mm

2725mm

乗車定員

5人

5人

車両重量

1350kg

1410kg

エンジン

水冷直列4気筒DOHC 16バルブ

水冷直列4気筒DOHC 16バルブ直噴ターボ

排気量

1997cc

1756cc

エンジン最高出力

115kW(156PS)/6000rpm

85kW(116PS)/4000rpm

エンジン最大トルク

199N・m(20.3kg・m)/4000rpm

270N・m(27.5kg・m)/1600~2600rpm

燃料

無鉛レギュラーガソリン

軽油

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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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