脇阪寿一選手／今井優杏の「あなたの愛車教えてください！」(2/3)

あの名車が、子供達には「オッサン車」に映っていた！？

―コレに変えて、乗り味変わりました？

……コツコツする。

―（爆笑）あきませんやん！

だって21インチやで！こんなん僕の感覚から言うたら自転車やで。

―（またも爆笑）いや、でもお似合いです。さすがにカッコイイですね。

付けたばっかりのころはね、うわ～派手やなぁ！って思っててん。でもやっぱりええホイールやから、馴染んでくるとものすごくカッコエエし、走ってたら皆が見てくれるよね。そうしたら『次どこ触ろうかな』という気持ちが沸いてくる。今後は車高調整したり、色んなパーツを付けて行く予定になってます。

―たとえばどんな感じに？

黒い色のところを真っ白に塗ったろうかな、とか思ってる。コテコテ付けるんじゃなしに、シンプルにキレイに行きたいなと。

―さて、寿一さんが急にそういう考えになったのは、なにか理由があったんですか。

やっぱり自分の立ち位置的に『クルマの楽しさ・素晴らしさ』とかについてモーターショーやトークショーで喋らせてもらうことが多いでしょ？

そんなことを人前で話させてもらってるのに、肝心の自分が移動の手段だけにクルマを使っててもアカンやろ、という思いがまずあって。

かといって無理やり人目のためだけにチューニングに手を出すのもイヤやったんたけどね、最近は自然と“ええやん”と思えるようになってきた。

昔は織戸さん（織戸学選手）やNOB君（谷口信輝選手）の世界観っていうものが僕にはまったく理解でけへんかったんやけど、最近ようやく解ってきたし、そこには奥の深い素晴らしい物がある事に気づいた。

―ちなみにさっき、スポーツカーに乗りたいと思うようになってきた、と仰ってましたが、過去スポーツカーに乗られたことはないんですか？

スポーツカーと言っていいのかどうか解らへんけど、バリバリに改造したSL55に乗ってたよ。それは何故選んだかというと、ゲストで呼ばれたカート場で、昔お世話になった人から「レーサーがそんなオッサン車に乗ってきたらアカンやろ」って言われたことがあってん。

―オッサン車て！！（笑）確かにすご～くシブいイメージがありますけど、セルシオ。もしくはヤンチャな方々が乗られていた、的な。

いや、当時の僕の感覚からしたらね、トヨタのレーサーがセルシオで行ったら、『おっ、さすがにトヨタのワークスドライバーは最高級のクルマに乗ってるんやな』と思ってもらえると思ってたわけ。

だけどその人は「子供が眼を輝かせてオマエのこと見てるのに、そんなクルマで来るな」と。セルシオがオッサン車かどうかはまあ置いといて（笑）、子供の眼からしたらやっぱりセダンはお父さんのクルマっぽいイメージやんか。

―それでSL55を選んだんですね。

だからと言って普段フェラーリに乗るのはやりすぎやしなぁ、って思ったりね。そんな中、SL55やったらオープンカーにも出来てエエんちゃうの？と思って。それからそういう子供がいるような公の場所に行くときはSLに乗って出掛けてたんやけど、結局まだその時はスポーツカーに乗ってるよりもセルシオやLS460に乗ってた方がラクやってん。ホンマは無理して乗ってた。

―う～ん、普段職業でレースをされているから、普段は余計にゆったりしたクルマを求めてたということでしょうかねぇ。

しかもオープンカーやから、女の子乗せてドライブでもしたろ！とか思ってワクワクしてたのに、屋根開いた瞬間にどこに居たかすぐにバレる（笑）。

―そりゃそうでしょ（笑）