レクサス LC コンバーチブルで行く北陸・金沢へのロングジャーニー【PR】(3/3)

  • 筆者: 嶋田 うれ葉
  • カメラマン:小林 岳夫
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伝統技法を使いつつ、現代の食卓にマッチさせた山中漆器

千里浜を出て1時間ほど車を走らせ、加賀温泉郷の一つ、山中温泉に到着した。

山中と言えば『山中塗』が有名だ。石川県の輪島塗と肩を並べる伝統工芸の一つで、日本のケヤキ、トチ、サクラ、クリの木などを原料にして使う。1877年創業の『嘉匠菴』にお邪魔し、近年取り組んでおられる漆器の数々を見せていただいた。持つと驚くほど軽い。そして薄い。こんな繊細な木の器に熱々のお茶や汁物を注いで大丈夫なのかと心配になるが、実際に使ってみて驚愕。ちっとも手が熱くならないのだ。中身は熱々でも、手に伝わるのは程よい温み。美しさと実用性を兼ね備えたその陰に、丁寧な手仕事の積み重ねがあるのだろう。

飯田さんは、伝統工芸とレクサスLCの使い手への心配りに共通項を見出していたが、なるほどと思う。5代目のご主人である大尾嘉孝氏は「先代たちもその時代ごとに新たな挑戦をし続けてきた。それが伝統となり今に引き継がれている。守るべきところは守り、変化を恐れず新しいものを作っていきたい」と仰っていた。

九谷焼の伝統を受け継ぎ、さらに次の世代へ

次に向かったのは加賀市片山津温泉。私が暮らしていた町だ。しょっぱくて温度の高いお湯が特徴で、湯治場としても人気がある。九谷焼の窯元が多く存在し、私の伯父や従弟も九谷の作家として代々、器を作り続けている。

今回は海の近くにある、山本長左氏の窯を見せて頂いた。長左氏は宮内庁御用達の九谷焼作家。平成から令和に至るまで、数々の儀式において御紋入器を製作されている。器を持つ手に緊張が走る。うっかり落としたらどうしよう……だが扱いを恐れることはない。九谷焼にも使い手に対する心配りがちゃんと施されている。器の底の部分を高台(こうだい)と呼ぶが、この部分に手をかけると指がしっかりとひっかかり、滑り落ちないように工夫されているのだ。

また、九谷焼は磁器の中でもつくりが丈夫。うつわは使ってこそナンボだと、改めて教わった。作陶中にも関わらず、快く話を聞かせて下さった長左氏は、実は車にもかなりお詳しい。レクサス LC コンバーチブルを興味深く観ておられた。職人魂を刺激する車らしい。

匠の手が生み出す伝統工芸に触れ、新しい作品へと向かう

伝統工芸の作家というと、一般的には寡黙で愛想のないイメージが強いかも知れない。だが今回お会いした作家さんたちは、みな明るくて話好きな方々ばかり。気取ったオーラは皆無だ。自分たちの手仕事に絶対の自信と誇りを持っているからこそ、一期一会の出会いを大切にしておられるのだと思う。

この町で暮らしていた頃は全く自覚がなかったが、文化に根付いた風習や地元の人々との関わりにどれほどの恩恵を受けていたか。ものを書くようになってようやくそのありがたみに気づいた気がする。今回は、はからずも自分のルーツを辿る旅となった。飯田さんと共有できたことも嬉しい。空っぽだった引き出しに新たな思い出をしまい、次の作品に向かいたい。

レクサス LC コンバーチブルとお別れする時間が近づいてきた。もっと助手席に乗っていたい。いや、自らハンドルを握り、自由気ままに車を走らせてみたい。旅の途中、何度その衝動にかられただろう。80年代にAIを搭載した喋るスーパーカーが登場する、『ナイトライダー』というアメリカのドラマが一大ブームを巻き起こしたが、令和の日本でやるならレクサスLCこそが主役にピッタリだ。そんな妄想にかられながら渋々と車を降りた。

いつか運転席に座れる日を心から願って。

>>飯田裕子さんによるLC コンバーチブルレポートはこちら

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筆者嶋田 うれ葉
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