日本にない日本車のカスタムが驚愕のかっこよさ【SEMAショー2017】

ワイルドスピードブーム!?SEMAショー2017には日本車カスタムがいっぱい!

筆者が初めてSEMAショーの取材に訪れた1990年代前半にはほとんど見かけることもなかった日本車のカスタムカーですが、映画「ワイルドスピード」の影響でJDMブームの盛り上がりもあり、2000年代半ば以降はSEMAショーにも日本車の出展が増えて来ました。日産 R35GT-R、トヨタ 86、レクサス、インフィニティなどの現行車の他、ちょっと古いスバル インプレッサや三菱 ランサーエボリューション、北米で大成功を収めた初代日産 フェアレディZなど多数の日本車が来場者の注目を集めています。こちらでは現在日本で販売を終了している、または日本では販売されていない日本車のカスタムモデルを紹介します。

>>SEMAショーに出現したおどろきの日本にないカスタム日本車を見る!

インフィニティQ60|日本でも復活に期待したい”スカイラインクーペ"

インフィニティQ60はかつて日本でも販売されていたスカイラインクーペの後継車種です。

現行モデルは2017年1月に発表されたもので、この新型Q60をベースにしたカスタムカーも数台出展されていました。うち1台は、インフィニティUSAと、GT-Rの最高速チャレンジなどでおなじみのAMSパフォーマンスのコラボレーションによる「レッドアルファコンセプト」です。

今年のSEMAショーにはインフィニティブースの出展がなかったため、ミッキートンプソンタイヤブースでの展示となりました。

「Q60レッドアルファコンセプト」のスペシャルパーツには、インタークーラー、ドライメディアフィルター付きインレット、レッドアルファキャットバックエキゾーストシステム、高容量オーバーフロータンク、大容量センター熱交換器などが装備されていて、これらの製品のほとんどはまもなくインフィニティディーラーやAMS販売店で販売されるとのことです。

もう1台のQ60は屋外に展示されていた鮮烈なイエローボディの2018年型Q60です。カスタムポイントは、リアの「SKYLINE」のバッジでしょうか?アメリカでも「SKYLINE」ブランドは根強い人気があります。

インフィニティQ30|北米でも売ってない!インフィニティのコンパクトが登場

インフィニティQ30は、日本はもちろん、北米でも販売されていないインフィニティブランドのコンパクトカーです。Q30のシルエットからベースとなる車がお分かりになった方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこちらメルセデス・ベンツのAクラス(W176)なのです。ちょっと意外?かもしれませんが、Q30は日産とメルセデスとの技術提携によって誕生し、2016年1月から欧州を中心に、中国、韓国で販売されています。

RARE JDMステッカーが貼られたこちらのQ30は、SEMAショーではすっかりおなじみとなった「TOYO TIRES TREADPASS(トーヨータイヤ トレッドパス)」で展示されていました。こちらは、展示ホールを結ぶ巨大な通路にトーヨータイヤを履いたカスタムカーを独占的に展示するエリアで、例年「日本にない日本車」をベースにした多数のカスタムカーが出展されます。

レクサスLC

レクサスLCは日本でも2017年3月から発売が開始されていますが。あえて「日本にない」としたのは、カスタムベース車両としてのレクサスの扱われ方です。日本では「LEXUS=孤高の高級車」という独特の存在感があり、とくにLCやLSなどの超高級車がLEXUSブースの公式カスタムモデルとして出展されることはなかなか珍しい状況かと思われます。しかし、今年もSEMAショー会場のLEXUSブースにはちょっと、いや、かなり過激な?LEXUS LCをベースとしたカスタムモデルが出展されました。LCベースの2台のカスタムモデルを紹介します。

愛知のブランドが手掛けたド派手なLC(2018年モデル)

会場でもひときわ注目を集めていたこちらのド派手なLCは2018年モデルのLEXUS LCをベースとしています。

愛知県に本社があるARTISAN Spiritsがデザインしたボディキットを身にまとい、リップやトランクリッド、GTスポイラーなどにあしらわれたカーボンパーツが引き締まった印象を与えます。

シートはスパルコUSAのカーボンファイバー製レース用シートで、エグゾーストにはGreddyレーシング製を採用。ピレリP-Zeroタイヤ、ブレンボ製ブレーキ、レイズ製鍛造ホイールで足元を固めています。

実写映画「ブラックパンサー」とコラボした100台限定のLC

ブラックパンサーとは、アメコミ「ブラックパンサー」のことで、「BLACK PANTHER INSPIRED LC」「LC500 Inspiration Series」の2台は2018年3月に日本でも公開される実写映画とのコラボ作品です。

張りぼてや夢物語のコンセプトモデルではなく「LC500 Inspiration Series」の方は100台限定で販売の予定もあります。

こちらはStructural Blueという特殊な塗装技術がポイントなのですが、ペイントといっても実際に青で塗っているわけはなく、青色の光を反射させて独特の外観を作り出す斬新な技術となります。大変時間のかかる塗装技術なので1日に2台まで。生産にはとても時間がかかるのです。

同車にはファイバー製ズッフプレート、特注のホワイト内装、21インチの鍛造合金ホイールが搭載されています。

一方、さらに斬新で過激なカスタムが興味深いのは、「BLACK PANTHER INSPIRED LC」です。

こちらは映画のキャラクター色が一層濃く反映されたモデルとなっており、ワイドに拡げられたボディ、ドアミラーとフロントのホイールアーチ後方にしつらえたパンサーのかぎ爪、ボンネットに描かれた巨大なブラックパンサーのマスクも迫力です。

いずれのLCも2018年3月公開の映画「ブラックパンサー」に劇中車として登場予定です。楽しみですね!

旧車もアツいカスタムばかり!

NISSAN 240Z|450馬力の初代S30Z

SEMAショーにはいわゆる旧車と呼ばれる1970~80年代の日本車をベースにしたカスタムも多数出展されています。

こちらは昨年に続いて出展された「CHASING J`S」のダットサン240Z。昨年、出展された「260Z」はワイド化された初代フェアレディZにトヨタ・スープラ用2JZGTE型を搭載し、最高出力を700馬力にまでパワーアップされていました。

【SEMA2016 】ゴジラとマスタングでムジラ!?スープラ2JZを搭載したダットサン 260ZなどSEMAで出会ったフシギなクルマ達

今年のフェアレディZはレトロをモチーフにカスタムされています。スタイルはオリジナルのボディラインを残し、クラシックな赤い塗装で飾られています。ホイールは2017年の東京オートサロンで公開された「WORK EQUIP 40」で、このシリーズは クラシックJDMにマッチする新デザインのホイールとして人気があります。

エンジンはストックのOHC直6からSR20DET(ターボ)に換装され最高出力は400-450馬力に調整されています。

重量配分を最適にするためにストラットタワーバーの後ろにエンジンを移動させています。前面に巨大なインタークーラーとラジエーターのためのスペースが作られているのはそれが理由です。

黄色いダットサン 510ワゴン|510ブルーバードがSR20DETを搭載

クレイグズリスト(都市別の情報交換サイト)で入手したダットサン510ワゴンを完璧に再生し、美しくカスタムしたのがこちらのモデル。美しいだけではなく、収納スペースを広くとり、エアコンやGPSナビゲーションを搭載するなど現代的な日常の使いやすさにも配慮しています。

エンジンは上記の240Z と同様、SR20DETを搭載し、ホイールはSSRのMKIIIを装着。ドバイのカーボンシグナル社が作成したオリジナルのオーバーフェンダーやバンパーレスのフロントエンドもデザインを特徴づけています。

マツダ RX-7(FD3S)|ロータリーではなくシボレーのV8を積んじゃった!

RX-7やRX-8、ロードスターに代表されるマツダ車は、カスタムのベース車としてもアメリカで人気の高いブランドです。

デザイン的な面から言えば、FCよりグラマラスなFDの方がアメリカ人の好みに合うようです。こちらの薄緑色のFDはロケットバニーのボディキットを装着、エンジンはシボレー製のV8・LS型エンジンに換装しています。

[レポート:加藤久美子]

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加藤 久美子
筆者加藤 久美子

山口県下関市生まれ 自動車生活ジャーナリスト 大学時代は神奈川トヨタのディーラーで納車引き取りのバイトに明け暮れ、卒業後は日刊自動車新聞社に入社。出版局にて自動車年鑑、輸入車ガイドブック、整備戦略などの編集に携わる。95年よりフリー。2000年に第一子出産後、チャイルドシート指導員資格を取得し、チャイルドシートに関わる正しい情報を発信し続けている。 得意なテーマはオリジナリティのある自動車生活系全般で海外(とくにアメリカと中国)ネタも取材経験豊富。愛車は22年間&26万km超の916アルファスパイダー。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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