新車購入ガイド:新車購入の流れ&必要書類を徹底解説

  • 筆者: オートックワン 編集部

新車が欲しくなったら! 購入までのステップを徹底解説

車の購入は人生において、家の次に高い買い物と言われる。しっかりと事前に予算を決め、計画的に購入しよう。

ここでは新車購入における流れ(計画→車種選び→実際の購入)を解説するので、これから新車を購入するという方はしっかりチェックしてほしい。

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Step1:予算枠の決定&予算の確保をしよう

下取り車の有無

うかつなディーラー下取りは損の元!

新車に限らず、クルマを購入する際には下取り車の有無によって費用が大きく変わってくる。下取り車がある場合、これから車を買うディーラーに下取りしてもらえば、その分車両の購入費用が安く抑えられるからだ。

しかし、その際注意しないといけないのは、ディーラーに下取りしてもらう以外に、買取店での見積もりを取らないと損をする可能性があるという点だ。買取店は中古車両の買取→販売に特化したノウハウを持っているため、車両をより高く買い取ってくれる可能性がある。複数の買い取り業者に一括査定を依頼して、より高い買い取り額をつけた業者に車両を売却することで、売却額を引き上げることも可能だ。

ディーラー下取りで損をするのはこんなとき

特にメーカー系ディーラーに下取りを依頼する場合、異なるメーカーの車両だと系列のディーラーで販売しづらく、下取り額が安くなる可能性が高い。また不人気車や過走行車の場合も、転売するノウハウを持っていないので、下取り額が下がる傾向がある。

とはいえディーラー下取りもデメリットばかりではなく、手間・時間がかからないという利点もある。また買取業者に依頼すると、車両を引き取ってもらうタイミングがどうしても不透明で、時間がかかったり、急に引き取られて納車まで車が使えないという場合もある。

その点を踏まえ、金額を取るか、時間と手間を取るかを判断することが大事だ。

>>詳しくはこちら:車の売却についての詳細はコチラ

支払い方法はローン?現金?両者のハイブリッド?

新車購入は金額が高くなり、なかなか一括で支払うのは難しいだろう。そんなとき便利なのが自動車ローンだが、どんな種類があるのだろうか。また使用のメリット・デメリットはどんな点だろうか。

まずは必要な金額を明確に

ローンを組むと言っても、必要な金額がわからなければ始まらない。まずは新車購入に必要な総額を洗い出すことから始めよう。グレードごとの差分やオプション込みの車両本体価格だけでなく、登録に必要な諸費用も考える必要がある。

>>詳しくはこちら:購入費用・維持費についての詳細はコチラ

いくら借りるか&月の返済額を決めよう

必要な金額が分かったら、そのうちいくらを頭金で払うか決めよう。その残りをローンで借りることになるわけだが、この際日々の家計を圧迫するような金額を設定してはあとが大変。無理のない返済計画を立てよう。

あくまで一例だが、月々の返済額は3~5万円程度、返済期間は4~7年ぐらいが一般的。あとは家計の事情や収入に応じて決めるのがいいだろう。

ディーラーローンとは

ディーラーローンとは、その名の通り自動車ディーラーが展開しているローンのことだ。一番のメリットは自動車購入とセットで簡単に契約できる点で、審査がやさしいという点も特長といえる。金利は比較的高めだが、少しずつ低金利化が進んでいるようだ。

  • 契約が簡単
  • 営業時間が長い
  • 審査が比較的通りやすい

ディーラーローンの残価設定プランとは

残価設定ローンは、もともと輸入車など比較的高級な車両に取り入れられてきたローンだが、最近では幅広いメーカー・車種に取り入れられている。

その仕組みは、数年後にその車両を売却するとして、あらかじめその車両の売却額を差し引いた金額をローンで支払うというもの。たとえば総額300万円の車が3年後に120万円で売れると過程すると、その差額である180万円をローンで支払うことになる。

3年経った後には2つの選択肢があり、車両を当初の契約通り売却するか、残債分を現金もしくはローンで支払ってそのまま乗り続けるかだ。なおこの際、残債分をローンで支払う選択肢を取ると、それまでのローンに比べて金利が上昇する点に注意が必要だ。

また車両を損傷するなどして売却額が下がった場合、契約満了時に精算が必要になることもある。さらに購入時の状態を維持しての売却を前提としているので、改造を加えたいというユーザーには向かない。

売却(=返却)ありきで乗るという点では、リースに近い利用方法とも言える。

  • 売却(=返却)時の売却額を差し引いた金額でローンを組める
  • 支払額を安く抑えられる
  • 完済後は売却するか、乗り続けるかを選べる
  • 車両を損傷すると売却時に精算が必要になる場合がある
  • 車両を改造することはできない

銀行のような金融機関のローン

ディーラーローン以外の選択肢として、銀行のような金融機関が展開するローンがある。最大のメリットは金利が低いことで、ディーラーローンの半分程度の場合もある。

しかしその分、審査は比較的厳しいほか、審査に時間がかかったり、来店を必要とする場合もある。手続きに時間がかかったり、審査が通らなかった場合に備えて、支払のタイミングよりも前倒しして準備を進めておきたい。

  • 金利がディーラーローンの半分程度と低い
  • 審査が比較的厳しく、時間がかかったり、来店が必要な場合も

Step2:車種を選ぼう

乗車定員や使い道でボディタイプを決める

予算のめどが立ったら、その金額に収まる車両を探すことになる。言うまでもないが車は購入後の維持や修理、保管にもお金がかかるので、無理せずに支払える範囲をきちんと見極めよう。

車種を選ぶ際にはついついブランドや車名に目が行きがちだが、それ以上に乗車人数や使いみちといった条件を優先しよう。どんなに気に入った車でも、想定しているよりも人が乗れなかったり、趣味の荷物を積めなかったりしては本末転倒だ。

最小限の人数、広さで維持費を浮かせたいのであれば軽自動車やコンパクトカーという選択肢が現実的だし、反対に時々でも多人数で乗るシチュエーションを想定するなら、ミニバンのほうが安心感が高い。

車高の高いSUVは悪路走行に向いているのはもちろん、目線が高いので意外に運転しやすいという感想を抱く人もいる。最近は3列シートを備えて6~7人が乗れるSUVも増えてきた。

セダン車などは、乗り慣れていない人にとっては意外に死角が多く注意を必要とする場面もある。クーペやオープンカーならばなおさらだ。その分重心が低く走りの面ではメリットが大きいので、何を優先するかをじっくり考えよう。

>>詳しくはこちら:ボディタイプ別徹底ガイド

家族が運転する際には自分以外の運転のしやすさもチェック

また一台の車を家族で使い回すような場合には、乗る可能性のある人それぞれの意見を聞こう。

運転に不慣れな人は必要以上に大きな車には乗りたがらないし、自動ブレーキや踏み間違い防止装置といった先進安全装備がついていれば、ある程度事故のリスクを予防することもできる。

同じ車でも体格の違う人が乗ると狭く感じる場合もあるので、事前に試乗などで確認するようにしよう。

条件に合う3~5車種をリストアップして検討

予算とボディタイプが決まったら、代表的な車種をリストアップして検討しよう。

内外装のデザインはもちろん、パワートレインや走り、シートの作りや座った感覚、安全装備や快適装備といった要素も好みが分かれるので、じっくりと納得の行く車を探したい。ただし、あまりに多くの車種をリストアップすると情報が多すぎてかえって手間がかかってしまうので、3~5車種程度に絞るのが良いとされている。

>>詳しくはこちら:車のグレードって何? 装備の比べ方やオプションの選び方を徹底解説

Step3:販売店に行って試乗をしよう

できれば事前予約の上で試乗に行くのが良い

ある程度目星のクルマを絞れたら、実際に販売店に見に行こう。写真ではなく現物を見ると、良くも悪くも印象が変わることは多い。

最近は多くの各自動車メーカーが、どの店舗に何の試乗車・展示車が置かれているかをインターネットで探せるサービスを展開している。いきあたりばったりだと試乗車が置かれていないケースも多いので、必ず事前に確認、できれば予約もするようにしたい。

ライバル車も乗り比べて違いを知る

先でリストアップしたライバル車種も試乗しておいたほうが良いだろう。それも、できれば記憶の新鮮な同じ日だとなお良い。

また販売店に行く際には、できるだけ家族全員で行くと良い。家族が実際に運転したり後席に乗ったりする可能性がある場合はそのシチュエーションも試してみて、意見を聞くのが大切だ。

たとえば最近はサイドガラスの下端がリアにいくに従って上がっていくデザインを採用する車種が多いが、見た目がスポーティになる反面、後部座席からの視界が意外と狭いこともある。買ってから不平不満をいわれることがないように、試乗の段階で多くの意見を聞いておきたい。

試乗したら見積もりをとってみる

試乗したら、とりあえず何かしらの車種を購入する意図があり、決して冷やかしではないことを伝えよう。その上で具体的な条件を提示してもらうのがスムーズだ。ここで車両本体価格以外のサービスの手数料やオプション代、税金といったトータルの支払額を把握できる。

見積もりを取ると強引に売りつけられるのでは? と思ってしまいそうだが、恐れる必要はない。むしろ冷やかしだと思われて、かえって不利な条件で交渉に臨むほうが愚策だ。

また残価設定ローンやリースなど、新しい買い方もここで確認しよう。

>>詳しくはこちら:「新車ディーラー」って何!? 正規ディーラー・サブディーラーとの違いは?

見積もりを並べて比較検討&価格交渉

気になる複数車種の見積もりが集まったら比較検討をする。この際、どんなに気に入った1車種があったとしても、複数車種を比較したほうがいい。というのも、他車種の購入と迷っているという旨をディーラーに伝えることで、より良い購入条件を引き出すことができる可能性があるからだ。

これが1車種だけの指名買い状態だと、ディーラーからも強気に出られてしまう。たとえ同じ車種であっても系列の異なるディーラーと相見積もりを取ることで、購入条件が有利になる場合がある。

購入条件と一口にいっても値下げだけでなく、オプション装備そのものや取り付け工賃の値下げ、燃料満タン状態での納車、さらに下取り車がある場合はその下取り額アップなど様々だ。

値引きのような条件を口に出すのに抵抗がある人も多いかもしれないが、ただでさえ高額商品である車の場合、オプション一つとっても数万円~数十万円単位で金額が変わる場合もある。あまりに条件にこだわり過ぎて心象を悪くするのも考えものだが、ある程度の目標値下げ額を設けて交渉に臨むのは決して異常なことではない。

>>詳しくはこちら:新車を買うならお得に買いたい!値引きの交渉術や買い時をチェック!

販売店が用意する独自のアフターサービスについても確認

また上記の条件と並行して、販売店の用意するアフターサービスも確認しよう。ボディコーティングや点検・メンテナンス料の減額といったサービスが用意されていることがあるので、積極的に質問してみよう。

Step4:いよいよ購入&納車!

購入する車種が決まったら、購入予定の販売店に最終的な意思決定の連絡を入れよう。

しかし! その前に、購入を辞退する販売店にもお断りの連絡を入れるようにしたい。ここで想定外の好条件を提示されて大逆転、というケースも往々にしてあるからだ。最後までどんなどんでん返しが待っているかわからないのも、新車購入の面白いところといえる。

購入が決まってからもやることはある

新車購入を決めた後もやることは多い。

まずは購入の前に駐車場を確保しないといけない。自宅の敷地内なら簡単だが、賃貸の場合はその手続も必要だ。駐車場の管理者と契約を結んだ上で、保管場所申請書に記入して貰う必要がある。書類は各都道府県の警察署に置いてある他、ホームページからダウンロードできるのがほとんどだ。書類のフォーマットは原則、どの都道府県でも共通である。

◆警視庁のホームページ(外部サイト)

購入手続きに必要な書類とは

車庫証明

駐車場の確保ができたら、住んでいる地域の警察署の窓口が開いている時間に行って、車庫証明を取得する必要がある。警察署の訪問に先立って記入する「自動車保管場所証明申請書」(2通)、「保管場所標章交付申請書」(2通)、「保管場所の所在図・配置図書類」という書類があるので、こちらの準備も事前に済ませておく。書類は先のリンクからダウンロードできる。

上記の書類を提出して手数料を支払えば、3~7日後に手続きが完了し、車庫証明が交付される。この際、再び警察署に受け取りに行く必要がある。

ちなみに、販売店の営業担当者が車庫証明の取得手続きを代行するケースもある。平日に動けないという人は利用してもいいかもしれない。ちなみに費用は自力の場合2,500円前後(自治体により変動)、営業マンに依頼すると10,000円程度必要になる。

>>詳しくはこちら:車庫証明の取り方、申請方法を徹底解説

免許証

ローンなどを利用する場合は本人確認に必要となる。

実印&印鑑証明

印鑑登録をしていない場合は比較的簡単に印鑑証明を発行できるが、していない場合は市役所での登録が必要になる。複数枚必要になる場合もあるので、事前に枚数を確認しよう。

任意保険の切り替え

すでに加入している任意保険を継続使用する場合には、保険会社に車種が変更になる旨を事前に連絡しておく。保険を切り替える場合は、現在加入している保険の証券が必要になる。

下取り車がある場合はさらに……

下取り車がある場合には上記に加え、その車の車検証、自賠責保険証、リサイクル券の預託証明書、自動車税の納税証明書が必要になる。

>>詳しくはこちら:車のリサイクル料ってなに?リサイクル預託金について解説

納車

上記の手続きが揃ったらいよいよ納車だ。納車もディーラーに出向く場合と、運転もしくは運搬してきてくれる場合がある。

納車後にはつい浮かれてしまいがちだが、念の為注文通りの仕様になっているか、オプション装備などの漏れはないか、納車前に付いた傷がないかなどをちゃんと確認しよう。

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筆者オートックワン 編集部
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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