メルセデスCクラスやBMW3シリーズに強敵現る ~「ジャガーXE」(ガソリンモデル) 試乗レポート~(1/4)
- 筆者: 大谷 達也
- カメラマン:島村栄二
ライバルはズバリ「Cクラス」「3シリーズ」・・・ジャガーはホンキだ!
ジャガーは間違いなく本気だ。
なにしろ、強豪ひしめくDセグメントに再参入するにあたって、彼らはシャシー、ボディ、そしてエンジンまで最新世代の技術を投入した“XE”を新開発し、「メルセデス・ベンツ Cクラス」、「BMW 3シリーズ」といったライバルたちに真っ向勝負を挑もうとしているのだ。
ジャガーはフォード傘下にあった2001年に「Xタイプ」でDセグメントに参入していながら、ビジネス面の成功を収めることができずに撤退したという苦い経験がある。グループ内の「フォード モンデオ」をフルタイム4WD化して誕生したXタイプは、クルマとしての完成度は決して低くなかった(なにせ、名作の誉れ高いあのモンデオがベースなのだから当然!)けれど、どうやらジャガーファンには“血中ジャガー濃度”が低いと断じられたようでセールスは振るわず、2009年には生産終了とされたのである。
その開発は慎重かつ大胆に
その後、ジャガーがフォードの元を離れ、ランドローバーともどもインドのタタ・グループに属するようになったのはご存知のとおり。とはいえ、ジャガー・ランドローバーはタタに隷属する立場ではなく、むしろいまではグループ全体の稼ぎ柱となるほどの成功を収めているのだから、その動向は極めて責任重大といえる。
もっとも、現在のところサルーンとしては「XF」(メルセデスでいえば「Eクラス」)と「XJ」(同じく「Sクラス」)しかラインナップしていないジャガーがいま以上に売り上げを伸ばすのであれば、メルセデスのCクラスやBMWの3シリーズと同じDセグメントへの参入は避けて通れない。ただし、Xタイプで苦汁をなめた経験があるから、今度は慎重かつ大胆に白紙から新型車を開発したという次第である。
ハンドリングと乗り心地・・・二律背反をクリアする「インテグラルリンクサスペンション」を新開発
これにともなってサスペンションもすべて新設計とされた。しかも、フロントに贅沢なダブルウィッシュボーン式を採用しただけでなく、リアにも凝りに凝ったインテグラルリンク式を採り入れている。これは複雑なリンクを組み合わせることで、ハンドリングに影響するホイールの位置と向きはしっかり抑えるいっぽう、乗り心地に影響するショックは柔らかく受け止められる優れモノ。おかげで、ハンドリングはシャープなのに乗り心地は快適そのものという、いわば自動車の二律背反を乗り越えた足回りとなっている。
ちなみに駆動系は当面、全モデル後輪駆動となるが、追って4WDを投入する計画もあるようだ。
[エンジンラインナップも多彩・・・次ページへ続く]
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