ホンダ 3代目新型フィット[2013年9月発売予定モデル] 試乗レポート/飯田裕子(3/3)
- 筆者: 飯田 裕子
走行フィールは軽快さとボディの塊感が強く、頼もしさは十分
今回、ホンダのテストコースで新型フィットにいち早く乗ることができました。
まずフィットハイブリッドの走りですが、実にスムーズで乗り心地がいい。滑らかなEV発進からハイブリッド走行へ切り替わる場面でも、遠くでエンジン音が聞こえてくる程度です。
力強い加速は、1.5リッターエンジン+モーターで走行するため申し分ない。軽量化が図られたフィットのボディは、走りの軽快さとボディの塊感が強く頼もしさも十分。ブレーキのフィーリングはガソリン車のそれとは若干異なるものの、踏み込んだ瞬間や停止間際の動作に違和感はありません。
他グレードと異なるインテリアは、いかにも“電気式”と思えるハイブリッド使用のシフトパターンと操作感が新鮮なだけでなく質感を高めています。
また、注目の立体的なメーターの第一印象は、まるで「パントマイムを見ているよう」でした。視覚的に浮き上がって見えるようなメーターの感覚がより奥行を強め、デザイン性を感じさせてくれます。
ちなみに、新型フィットは全車、サスペンション形式は共通。
「1.5リッター」のスポーツモデル「RS」はスポーティなチューニングによって乗り味を変えているそうです。また、ガソリン車の燃費は公表されていませんが、エンジンの抵抗も減らしさらに新開発のCVTが効率を高め、軽量化も図られている点から、当然、燃費向上が期待できそう。
「1.3リッター+CVT」の標準モデルは、エンジンのトルクや加速時のエンジン音の大きさは他グレードに比べれば劣るものの、街中を中心に実用車として選ぶならベースモデルらしいプレーンさが魅力。基本はここにあり、という印象があります。
一方、ちょっとプレミアムな「1.5リッター+CVT」は、十分な動力とボディやサスペンション剛性を含む乗り味のバランスがクルマ全体の質感を高めています。上質さで選ぶならハイブリッドかこちらでしょうか?
「RS」グレードもスポーティグレードながら、尖ってはいません。ゆえに少し足元の締まった走りが自然なハンドリングとスポーティなスタイリングと共に楽しめそうです。MTに乗れる奥さんをお持ちのファミリーなら、こちらも一考の価値ありです。
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