フォルクスワーゲンゴルフTSI搭載モデル 徹底比較(3/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:山口敏尚
高級感あるスポーティテイスト
基本的にはゴルフと同じインテリアのつくりとなっている。
スポーツラインにはスポーツシートが備わり、それほど大きな出費でなく上質なレザーシート仕様がオプション設定されている点はありがたい。今回の取材車両がそうであり、視覚的にも触感においても、わかりやすい高級感がある。
リアシートはダブルフォールディング可能で、ラゲッジスペースはフルラゲッジ状態にするとかなり大きなスペースになる。
また、ネットパーテーションを装着できるようになっている。さらには、スライディングカバーも備わり、これらを使うことで、万一の際に荷室の荷物が室内に侵入することを防いでくれる。
アンダーボックス容量もかなり大きく、フロア上の容量を稼ぐこともさることながら、アンダーボックス自体を独立して使い勝手を向上させたようなつくりとなっている。
ラゲッジの両脇に掘り下げて設置した小物入れも備わり、フロアボードを曲げて立てることで、パーテーションとして区切って使えるような形状となっている。このサイズのワゴンでこれだけのことができれば、ほとんど不満に感じることはないだろう。
感心するパッケージング
2007年末の時点で5グレードがラインアップするゴルフの中で、「GT TSI」はちょうど中間的な位置付けとなる。フォルクスワーゲンらしい、精度が高く端正なたたずまいの中に、スポーティな感覚を与えている。
ステアリングホイールやシフトノブにレザーを用い、ホールド性を高めたスポーツシートを装備する。2007年8月の変更では、シートデザインが変更され、ユーザーから要望の高かったというレザーシートのオプション設定(21万円UP)がなされた。
ゴルフを使うたびに感心させられるのだが、このクルマはパッケージングが絶妙である。室内空間が十分に広く、ラゲッジスペースも十分に広く確保されている。前席だけでなく後席の居住空間も、ミドルクラスセダンにも負けないものがある。
ハッチバック車としてはボディサイズもかなり大きいわけだが、それをさらに、めいっぱい有効に使っているように感じられる。
2列目シートの使い勝手が特徴
まず、当然ながら3列シートを持つところが最大の違い。外見は丸みを帯びて見えるが、サイドウインドウなどは切り立っているおかげで室内空間は意外なほど広い。車内にいると、もっと大きなミニバンに乗っているような感覚がある。ヒップポイントが高めに設定されており、開放感も高い。
インパネは樹脂にヘアライン調の加工を施し、センターパネルにはメタリック調の塗装を施している。収納スペースはゴルフ系モデルよりかなり多めに設定されている。
オーバーヘッド部にも大きめのコンソールが備わり、グラスケースなども付いている。前席座面の下には小さな収納スペースが、前席シート背面にはテーブルが備わる。
3列目は畳んでおいてワゴンのように使い、必要なときに起こし、前倒しするとフラットなラゲッジスペースとなる。フロア下にはアンダーボックスがあり、ボックスごと外すこともできる。
3列目は足元のスペースこそ狭いものの、頭まわりの空間はそれほど狭くない。2列目が前後スライド可能なシートなので、前に出せば3列目は意外と使えるスペースになる。足さえ2列目のシート下に入れることができれば、だいぶ印象は違ってくると思う。トゥーランは2列目シートの構造もポイント。三分割になっており、独立してリクライニングや前後スライドができる。3点式シートベルトも装備がされている。
3列目に乗り込むときには、2列目の腰の部分の両脇にあるストラップを引くと背もたれが倒れる。そして、おしり部分の裏側にある赤いストラップを引くと、シートの前側の下の部分を軸に持ち上がる。2列目はそれぞれ取り去って積載スペースにすることもできる構造で、いざ大荷物を積みたいというときにも重宝する。
内装・装備の総評
ヴァリアントとゴルフは共通性が高く、トゥーランはミニバンとしての使い勝手を追求している。基本的には、ゴルフの秀逸なパッケージングがあれば、実用的には十分。ヴァリアントのほうが、荷室の拡大に加え、リアシートをダブルフォールディングできるという強みがある。ただし、絶対的なユーティリティにおいては、トゥーランが圧倒的に勝る。このサイズの中に詰め込まれたいろいろな要素には目を見張るものがある。
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