エコカー補助金終了まであとわずか!低価格コンパクトエコカー徹底比較(4/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:茂呂幸正
ポジショニングは変わっても本質は不変
現行マーチが先代と大きく変わったのは、若い女性向けに特化したクルマから、グローバルカーとして広い層を相手にすることになった、ポジショニングである。
ゆえに、最大の特徴だったデザインが万人向けのものとされ、より老若男女を問わず乗れるクルマになったということにもつながる。
それはあえてこのクルマを選ぶ意味が薄れたということでもあるが、それでもオシャレなコンパクトカーという本質は不変。
そして、訴求ポイントもいくつも挙げられる。テーマカラーのスプリング・グリーン(写真)をはじめ、ボディカラーの選択次第ではかなり存在感のあるクルマだし、新しい各種表示機能もあれば、さりげなく採用されたアイドリングストップシステムと、それによる26.0km/Lという燃費も、多くの人にとって魅力的に映ることだろう。
また、このクルマがタイで生産されることについては、購入検討者が気にするかどうかの問題だ。
ボディパネルやインパネのチリ合わせなど各部に多少の粗さが見られるものの、それを理由に買わないというほどの問題ではないだろう。
そういった部分がどうしても気になるという人は、それだけでこのクルマを選択肢から外したほうが無難かもしれない。
若い女性の心をくすぐる付加価値
当初から割り切って、土台は変えず、見た目はリフレッシュし、中身で可能もしくは必要な部分をアップデートしたというのが現行パッソだ。
従来に対し、より女性仕様車としてのキャラクターを強く打ち出してきた。若い女性の心をくすぐる付加価値を与えた「+Hana」のようなラインアップも特徴的だ。
さらにナノイーシャワーのような装備や、女性が好みそうなカラーコーディネートなど、いかに女性ユーザーのマインドに訴えるかを考えてつくられたことが伝わってくる。
ただし、もともと「軽イーター」として低価格がウリのクルマであったが、+Hanaではそれなりに値段は上がり、むしろ割高に感じられるほどとなったのも否めない。また、走りのほうはもう少しなんとかなったのではという気もしなくない。
CVTを得て動力性能こそ不満は小さくなったが、フットワーク面での課題は小さくない。市街地をコミューター的に使うのみであればいざしらず、高速道路も走ることに対しては、もう少し何らか手当てがあるべきというのが正直なところ。
もし開発サイドに、女性ユーザーの大半はあまり走りに興味がない、走りを求めていないという発想が根底にあるのだとすれば、それはいかがなものかと思う。
欧州でも通用する走行性能が真骨頂
各メーカーがそれぞれの思いで開発した魅力ある車種がしのぎを削る国産Bセグメント車の中で、登場から時間が経過したとはいえ、デミオは存在感を薄れさせることなく、販売的にも好調を維持しているのは、まさにその実力が認められてのことだろう。
今回の中では、ボディサイズやエンジンの設定を見るにつけ、マーチやパッソに対しては若干クラスが上という印象ではあるが、価格的にはむしろ割安感がある。
また、当初は女性向けというイメージが演出されていたフシもあったが、現時点では、ほかの2台と比べるとはるかに男性が乗ってもあまり違和感のないクルマに見える。後席の居住性や積載性には期待できないように見えるが、一般的な使用には問題なく応えられると思われる。
一方、2007年の登場であり、燃費やエコに関する表示機能がなく、後席中央の3点式シートベルトの設定がないなど、最新事情が反映されていない部分も見られ、そのあたりはアップデートを待ちたいところだ。
そして、デミオの真骨頂は走行性能の高さにある。動力性能面はさておき、フットワークの仕上がりは上の2モデルをしのぐものがある。
それは登場時期と関係なく、もともとのコンセプトの違いによるのだと思うが、13C-Vのようなベーシックグレードでも十分に欧州で通用する仕上がりといえるものだ。
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