イグニス/アクア/フィットを徹底比較 ~ハイブリッドで低燃費なコンパクトカー~(1/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:和田清志・小林岳夫
機能や装備の充実で車両価格が全般的に高まりコンパクトなハイブリッドが注目される
最近はクルマの価格が高くなった。単純な値上げもあるが、機能や装備の充実が大きく影響している。従来はオプションだった横滑り防止装置が標準装着されて3万円、緊急自動ブレーキが平均して7万円、スマートキーのようなロック関連の装備が3~4万円、アイドリングストップが2万円…、という具合に、ベーシックな機能を並べただけでも15万円前後に達する。
このほか車種によってはドアミラーにLEDランプが付いたり、瞬間/平均燃費の表示機能などが備わり、アイドリングストップ以外の低燃費技術も加わった。これらを合計すれば、大雑把に見て20万円くらいの上乗せになる。
クルマにとって最大の欠点は交通事故だから、安全装備は可能な限り充実させたい。そして標準装着が進めば価格が割安になる。今は運転席&助手席エアバッグは70万円以下のスズキ アルトバンにも標準装着されるが、20年くらい前は8~10万円のオプション装備だった。なので中身を考えるとクルマは求めやすくなったが、価格そのものは上昇傾向にある。
そしてアベノミクスといわれながら、サラリーマンの平均年収、1世帯当たりの所得はこの数年間でほとんど増えていない。いずれもピークは1995年頃(バブル経済崩壊後も数年間は物価に合わせて上昇が続いた)で、2000年以降は横這いだ。
その一方でクルマの価格が高まれば、ボディサイズやエンジンの排気量を小さく抑えるしかない。このような事情もあって小さなクルマに代替えするユーザーが増えた。
そこで注目されるのが1.2~1.5リッタークラスのコンパクトカーだ。
機能が充実した背の高い軽自動車と同等の価格で、エンジンの排気量は2倍前後に達する。軽自動車もターボの価格が下がって燃費は優れ、長距離移動に使いやすくなったが、コンパクトカーに走りの余裕を感じるユーザーは今でも少なくない。
クルマの価格が全般的に高まった今、コンパクトカーに対するニーズは従来以上に増えていると思う。
今は軽自動車が新車販売されるクルマの38~40%を占めており、これに次ぐのがコンパクトカーだ。軽自動車を除いた小型&普通車の販売ランキングを見ても、直近では新型のトヨタ プリウスが最上位だが、2番手以降にはトヨタ アクア、日産 ノート、ホンダ フィット、コンパクトミニバンのトヨタ シエンタといった車種が入る。
この仲間に新たに加わったのがスズキ イグニス。最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)が180mmに達するからSUVに分類することも可能だが、このあたりのジャンル分けは今ではあまり意味がない。ひとまわり大きなホンダ ヴェゼルなども含めて、SUVでも「悪路を走るクルマ」と考えるユーザーは減った。
そしてイグニスは機能的にマイルドタイプのハイブリッドを搭載して、グレード名にもハイブリッドを付けている。そこでイグニス・アクア・フィットハイブリッドの3車種を比べることにした。
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