ダイハツ 新型タント vs スズキ スペーシア どっちが買い!?徹底比較(1/3)

ダイハツ 新型タント vs スズキ スペーシア どっちが買い!?徹底比較
ダイハツ 新型タント G フロント ダイハツ 新型タント G インパネ ダイハツ 新型タント G シート ダイハツ 新型タント X フロント ダイハツ 新型タント X インパネ ダイハツ 新型タント X シート ダイハツ 新型タント L リア ダイハツ 新型タント L インパネ ダイハツ 新型タント L シート ダイハツ 新型タント シートアレンジ(リヤシートを前にスライド) ダイハツ 新型タント シートアレンジ(助手席を前倒し+左右リヤシート格納) 画像ギャラリーはこちら

前回のホンダ「N BOX」に続き、今回はスズキ「スペーシア」と比較!

2013年9月5日に新型ホンダ「フィット」が発売され、この後は新型車の発表が相次いでいる。運転の楽しいマツダ「アクセラ」もあるが、今の日本では新車として販売されるクルマの約40%が軽自動車。売れ行きに大きく影響するのは10月3日に発表されたダイハツ新型「タント」だろう。

オートックワンでは、10月3日に「ダイハツ新型タント[2013年フルモデルチェンジ]新型車解説」、10月12日には「ダイハツ新型タントVSホンダ N BOX どっちが買い!?徹底比較」を掲載した。ライバル車との比較も交えて、タントの魅力を掘り下げている。そしてタントのライバル車としては、ホンダ「N BOX」のほかにスズキ「スペーシア」もある。

そこで今回は改めて「ダイハツ 新型タントVSスズキ スペーシア どっちが買い!?徹底比較」を取り上げてみたい。

【新型タント vs スペーシア エクステリア対決】

ダイハツ 新型タント G フロントダイハツ 新型タント L リアスズキ スペーシアスズキ スペーシア

まずはボディサイズだが、全長と全幅は軽自動車の規格枠いっぱいの数値だから両車とも共通だ。全高は異なり、新型タントが1750mm、スペーシアは15mm低い1735mmになる。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)はタントが2455mm、スペーシアは30mm短い2425mmだ。

外観を見ると、標準ボディのフロントマスクは、両車とも雰囲気が良く似ている。いずれも柔和な印象に仕上げた。

一方、エアロパーツを備えたカスタムと呼ばれるシリーズは、新型タントが厚みのあるメッキグリルで存在感を強調。スペーシアは切れ長のヘッドランプによって精悍に仕上げている。

クルマである以上は外観デザインも大切だが、率直にいって両車の標準ボディは共通点が多いために識別しにくい。車内を広げて外観でもボリューム感を表現するため、ウインドウやドアなどは直立させた。フロント側のピラー(柱)は小さなウインドウを挟んで2本設けられ、前輪の上あたりに位置する。ボンネットは極端に短く、ワンボックスボディのように見える。似通ったところがとても多い。

見た目は同様だが、機能はかなり違うスライドドア

ダイハツ 新型タント シートアレンジ(リヤシートを前にスライド)

スライドドアも同様だ。先代タントの右側は横開き式ドアだったが、新型になってスライド式に変更。ますますスペーシアと同じように見えてくる。

しかし機能はかなり違う。スペーシアは左右ともに中央のピラーを備える一般的な構造だが、新型タントの左側は、ピラーを前後のドアに組み込んだ。そのために左側の前後のドアを両方とも開くと、開口幅は1490mmとワイドに広がる。

ダイハツ 新型タント 時速64kmオフセット衝突実験スズキ スペーシア

一方、右側は中央にピラーを備えたスペーシアと同じタイプ。「便利なら両側ともにピラーをドアに埋め込めば良いではないか」と思うが、これは難しい。ボディ剛性の確保もあるが、オフセット衝突時における強度も関係する。日本の場合、正面衝突をすれば、車両の右前側に強い衝撃が加わる。それをボディ全体で受け止めるには、右側には強固なピラーが必要なわけだ。

フロント側のドアを閉じた状態で、スライドドアだけを開いた時の開口幅はどうか。新型タントは右側が595mm、左側が605mm。ドアパネルにピラーが収まる分だけ、左側の開口幅が広い。そしてスペーシアは左右ともに580mm。スペーシアは新型タントよりも少し狭い。

スライドドア開口部の路面から床までの高さは、新型タントが370mmでスペーシアは340mmに抑えた。スペーシアはスライドドアの開口幅が狭い代わりに床は低く、子供に優しい設計といえそうだ。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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