竹岡圭のドライブvol.19 スーパーGTシリーズに行ってきました!(4/5)
- 筆者: 竹岡 圭
- カメラマン:原田淳
織戸Dr「ネオバはサーキットもガンガン走れるスポーツタイヤだけど、基本的にはストリートラジアルタイヤでしょう。履かされるクルマもいろいろだし、乗る人だっていろんな人が、いろんな条件で走らせるワケだから、あまりに偏ったレーシーなタイヤにはしたくなかったんだよね。だから、サーキットレーサーとしてのフィーリングじゃなくて、ストリートレーサーの気持ちで開発したんだ。レーシーに振るだけならばもっと振れるけど、それじゃぁ特殊なタイヤになっちゃうからね」
谷口Dr「レーシングタイヤとは違うから、グリップ力などのスポーツパフォーマンスと、乗り心地や音、磨耗、そしてウェット性能といった、ストリートラジアルに必要な性能のバランスを上手く取らなきゃいけないからね」
織戸Dr「だから開発はそうとう長く掛かったよ。市販タイヤではこれ以上できないというほど、開発陣と追い込めるところまで追い込んで開発したからね。でもサーキットを走っても、これまでのタイヤとは全然違うパフォーマンスは持ってるよ。今までのタイヤは、ブロックが波うっちゃったりしてすぐダメになっちゃったり、30分くらい走ったら、もう磨耗がひどくて走れなくなっちゃったりしたんだけど、ネオバはまったくそんなことはないんだよね。家からサーキットへ行って、サーキットで走って、そしてそのまま家まで帰れる、それくらいの磨耗のよさを持ってるんだ。ハイグリップスポーツラジアルタイヤとしては、いろんな意味でレベルが高いよね」
谷口Dr「筑波のタイムアタックで、中古のネオバを装着してランサーで走ったら、57秒出ちゃった。完全にスポーツだけを向いたタイヤではない、ストライクゾーンの幅広いタイヤなのに、サーキットを走ってみてもものすごくいいタイムが出ちゃうんだよ。これがネオバのすごいところなんだよね。でもドリフトには向いてないね。グリップ力が高すぎるから、決してドリフトしやすいタイヤじゃないね。まぁそのグリップ力の高いところで、ドリフトするのが醍醐味でもあるんだけどさ(笑)」
織戸Dr「確かにいろんな場面で、レースや競技からのフィードバックは入ってるけど、ドライバーのフィーリングとしてはレースや競技から直接フィードバックしたというよりは、ストリートとサーキットの両立を考えたって感じかな。誰がのっても、どんなシチュエーションでも包み込むような安心感を与えてくれる。これは愛だね」
谷口Dr「そう、愛・愛」
織戸Dr「タイヤ屋さん行って、タイヤ履き替えて、交差点1コ曲がったら、あ~履き替えてよかったなぁって思うハズだよ」
なるほどねぇ~。愛のあるタイヤなんて初めて見たし、初めて知りました。お二人ともありがとうございました~。秋とは思えないほど、メチャクチャ暑くて大変ですけど、レース頑張ってくださいね~。
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