シトロエン 新型 C4ピカソ・グランドC4ピカソ 試乗レポート/今井優杏(4/4)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:阿部昌也・茂呂幸正
シトロエンらしいフラットさに加え、俊敏さも備えた足回り
ではハイドロを捨てたアシはどうだろう。これに関しては、そりゃあまあ、締まっているのは事実だ。特に後部座席での突き上げは若干気になる。とはいえ、路面の入力を仔細に拾いまくるほどスポーティーではもちろんまったくない。ロールも適度にするし、アシがしっかりとしなるフラットな乗り心地はある程度再現されている。しかし、そのあとに早い段階で傾きが収まって、次のコーナーを目指せるような俊敏さを手に入れた。
それを進化と捉えるか、シトロエンの心変わりとして嘆くのかは正直、個人それぞれの思い入れ次第だが、ハイドロ信者ではない私個人としては、乗りやすさ、ハンドリングのリニアさ、快適さ含めて全然“アリ”。ちなみに件の阿部カメラマンも「悔しいけど欲しくなった」と奥歯を噛みしめていたほどの完成度である。
先進安全技術も追加
また、安全技術として、シトロエン車初となるアクティブクルーズコントロールやディスタントアラート、レーンデパーチャーウォーニングなどの機能も、エクスクルーシブグレードには標準装備された。大体、ドアを開けた瞬間に広がるガラスルーフの大きさときたら! 試乗会当日は雨だったが、天井に落ちる雨粒を室内から見上げて、詩的な気持ちがインスパイアされたことはとてもロマンティックだと感じた。商品のプレゼンテーションでも「空とドライブ」と表現されたこの開放感は、他の何にも存在しない個性。
ちなみにオートックワン編集部員T氏(家族持ちのミニバンユーザー)も、欲しさのあまりギリギリ奥歯を噛んでいたことも追記しておこう。それくらい、魅力的なクルマだっていうお話。
[レポート:今井優杏/Photo:阿部昌也・茂呂幸正]
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