新型ムーヴの価格・グレードの違いを詳しく解説! おすすめ買い得グレードとは?
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:森山 良雄/茂呂 幸正/ダイハツ工業/MOTA編集部
ダイハツ 新型ムーヴの購入を検討する上で、グレード選びに迷いますよね。
当記事では、新型ムーヴの価格やグレード別価格、グレードごとの装備の違い、おすすめグレードについて、カーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが得た最新情報を元に解説します。
さらにムーヴ初搭載となったスライドドア搭載、ボディサイズ、外観・内装の特徴、今後のハイブリッド追加などの情報についても、まとめています。
ダイハツ ムーヴとは?
1995年に登場したダイハツ ムーヴは、スズキ ワゴンRと共に軽ハイトワゴン(トールワゴン)という新たな市場を切り開いた先駆的な車種です。
全高1600mm以上のゆとりある室内空間は、それまでの軽自動車のイメージを覆し、ファミリー層を中心に幅広い支持を集めました。
ムーヴの登場により、軽自動車は単なるセカンドカーから、ファーストカーとしても十分に使える存在へと進化したと言えるでしょう。
その後も、ムーヴは時代に合わせて進化を続け、低燃費技術や安全装備の充実など、常に時代のニーズに応えてきました。
次期型となる新型ムーヴは、当初2023年6月に正式発表され、7月には生産、納車が開始される予定でした。しかし、ダイハツの認証不正問題の影響を受け、発売が大幅に延期されていました。
販売店によると、2年近くの延期を経て、新型ムーヴが2025年6月5日から販売されます。
また、ムーヴでは先代となる6代目まで横開き式のヒンジドアが採用されていましたが、新型ムーヴではスーパーハイトワゴンで採用されているスライドドアも装備となる点も今回の注目ポイントです。
新型ムーヴの注目ポイントはスライドドアへの変更
前述のとおり、新型ムーヴの注目ポイントは、後席側にスライドドアが装着されることです。従来型のヒンジ式(開き戸)に比べると、大幅な変更です。
後席側のドアがスライド式になることで、乗降時にドアパネルが外側へ大きく張り出しません。隣に駐車する車両との間隔が狭い場所でも、乗り降りしやすいでしょう。
グレードによってはスライドドアに電動開閉機能が備わります。これにより子供を抱えている時も乗り降りがしやすくなるため、新型ムーヴはファミリーユーザーにとって最適な一台と言えるでしょう。
新型ムーヴの価格とグレード構成、グレード別価格
販売店によると、新型ムーヴの価格は135万8500円~202万4000円です。
グレード構成
新型ムーヴのグレードは、ノーマルエンジン搭載の「L」「X」「G」と、ターボエンジン搭載の「RS」の4グレード構成です。従来設定されていたエアロパーツ装着グレード「カスタム」の名称は廃止されました。
エンジンに関しては、「RS」グレードがターボエンジンが搭載されるのに対し、「L」「X」「G」の各グレードではノーマルタイプのエンジンが採用されています。
また、駆動方式については、全てのグレードで2WD(前輪駆動)と4WD(四輪駆動)のいずれかを選択できます。
グレード別の価格一覧
新型ムーヴのグレードごとの価格は以下のとおりです。
| グレード | エンジン | 駆動方式 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|
L | ノーマル | 2WD | 135万8500円 |
4WD | 148万5000円 | ||
X | 2WD | 149万500円 | |
4WD | 161万7000円 | ||
G | 2WD | 171万6000円 | |
4WD | 184万2500円 | ||
RS | ターボ | 2WD | 189万7500円 |
4WD | 202万4000円 |
新型ムーヴのグレードごとの装備の違いと特徴
ここでは販売店への取材により明らかになった、グレードごとの装備をご紹介します。
各グレードの装備と価格差
新型ムーヴの各グレードの装備は以下のとおりです。
| グレード | 主な装備 |
|---|---|
L | 衝突被害軽減ブレーキ |
X | (Lの装備に加えて/価格アップは13万2000円) |
G | (Xの装備に加えて/価格アップは22万1000円) |
RS | (Gの装備に加えて/価格アップは18万1500円) アダプティブクルーズコントロール |
Lグレードの装備の特徴
Lグレードは、ビジネスユースにも最適なベーシックグレードです。
Lグレードでは、日常の運転をサポートする基本的な安全装備として、衝突被害軽減ブレーキやLEDヘッドランプが標準で装備されています。
また、後席には左右分割式のロングスライドシートが採用されており、乗車人数や荷物の量に応じて柔軟なシートアレンジが可能です。価格を抑えたビジネスやレンタカー向けのグレードと言えます。
Xグレードの装備の特徴
Xグレードは、一般ユーザー向けのエントリーグレードです。
Lグレードの装備に加えて、Xグレードでは「キーフリーシステム」や「左側スライドドアの電動機能」が標準装備となり、日常の使い勝手が向上します。
また、左側のスライドドアには電動機能が追加され、乗降時の利便性が高まります。実用的な装備を充実させながらも、2WDで150万円を下回る価格設定は、新型ムーヴの中で特にコストパフォーマンスに優れた選択肢と言えるでしょう。
Gグレードの装備の特徴
Gグレードは、充実した装備が特徴の上級なグレードです。
標準ボディのXグレードよりも20万円以上も高くなりますが、「電動パーキングブレーキ」や、対向車がいる部分だけ暗くして、ハイビームの明るさを維持する「アダプティブドライビングビーム」など、先進的な機能も追加されます。
Gグレードは、外観のカスタマイズと先進装備の両方を求めるユーザーにとって魅力的な選択肢です。
RSグレードの装備の特徴
RSグレードは、動力性能と先進装備を求めるユーザーにおすすめのグレードです。
RSグレードでは、ノーマルエンジンの1.7倍の最大トルクを発揮するターボエンジンにより、力強い走行性能を実現しています。また、15インチのアルミホイールが装備され、スポーティな運転感覚を楽しむことができます。
運転支援機能として「アダプティブクルーズコントロール」も標準装備となり、高速道路などでの長距離ドライブを快適にサポートします。
おすすめ買い得グレード
実用性を重視するなら、価格と装備のバランスに優れた「Xグレード」が買い得でおすすめです。左側電動スライドドアやキーフリーシステムなど、日常使いで便利な機能が一通り揃っています。
一方、より上質な内外装や先進安全装備、そして力強い走りを求めるなら、ターボエンジンを搭載し装備も充実したRSグレードを選ぶと満足度が高いでしょう。
Gグレードも魅力的な装備を備えますが、価格帯を考えるとRSの検討をおすすめします。
新型ムーヴのボディサイズなどのスペック
新型ムーヴのボディサイズは全長3395mm、全幅1475mm、全高1655mm、ホイールベースは2460mmです。先代に比べて全高が25mm高くなります。
新型ムーヴ(Xグレード・2WD)と先代ムーヴ(X SAIIIグレード・2WD)のスペックは以下のとおりです。
| 新型 | 先代 | |
|---|---|---|
全長 | 3395mm | 3395mm |
全幅 | 1475mm | 1475mm |
全高 | 1655mm | 1630mm |
ホイールベース | 2460mm | 2455mm |
最小回転半径 | 4.4m | 4.4m |
車両重量 | 860kg | 820kg |
室内高 | 1270mm | 1280mm |
スライドドアの開口幅 | 595mm | ー |
前後席のヒップポイント間隔 | 1055mm | 1030mm |
新型ムーヴの外観(エクステリア)
新型ムーヴは、現行モデルの外観デザインを踏襲しつつ、よりスポーティでシャープなデザインになります。
新型ムーヴのフロントマスクは鋭角的なデザインとなり、フロントピラーやウインドウの角度も寝かされ、ムーヴキャンバスの柔和な印象とは対照的にスポーティな雰囲気を演出します。
一方で、ボディ後部のピラーは太くデザインされ力強さを感じさせますが、斜め後方の視界については試乗などで確認が必要です。
新型ムーヴの内装(インテリア)
新型ムーヴのインパネ周辺のスイッチ類の配置などは、基本的にムーヴキャンバスに準じます。ATレバーはインパネの下側に装着され、左側にエアコンのスイッチがあります。
ムーヴキャンバスと異なる点として、助手席の前側付近は、新型ムーヴでは立体的にデザインされています。助手席の前側には大型トレイも備わり、実用性が高いでしょう。
新型ムーヴのスライドドアの開口幅は595mmで、これもムーヴキャンバスと同じです。
新型ムーヴのシート
新型ムーヴの室内高は1270mm、前後席のヒップポイント間隔は1055mmが確保されます。
そのため、後席スライドを最後端にすれば、身長170cmの大人4名が乗車しても膝先に握りコブシ3つ分の余裕があり、広々とした空間を実現しています。
車内の広さもムーヴキャンバスと同程度で、後席のスライド位置を後端に寄せると足元空間が大幅に広がります。
身長170cmの大人4名が乗車した時、後席に座る乗員の膝先空間は、握りこぶし3つ分に達します。スライド位置を少し前側へ寄せると、後席に座る乗員とリヤゲートの間隔が広がり、追突された時の不安が抑えられるでしょう。この時には、後席の後ろ側に荷物を置くスペースも確保できます。
ムーヴキャンバスとの価格・装備比較
新型ムーヴは、すでにスライドドアを装着するダイハツ ムーヴキャンバスに似たクルマになります。
新型ムーヴの全長と全幅は、軽自動車の規格枠(全長3400mm以下、全幅1480mm以下)いっぱいの数値と想定され、ほかの車種と共通です。
新型ムーヴの全高は1655mm、ホイールベースは2460mmなので、ムーヴキャンバスと等しいです。
ムーヴキャンバスとの価格比較
ムーヴキャンバスのXグレード(2WD・アイドリングストップ付)の価格は149万6000円(2025年5月中旬時点)で、両側スライドドア電動機能などが標準装備されています。
一方、新型ムーヴX(2WD)は149万500円で、左側スライドドアのみ電動です。
デザインの好みもありますが、装備内容を比較するとムーヴキャンバスが割安に感じる場合もあるでしょう。
スポーティな新型ムーヴか、おしゃれなムーヴキャンバスか、じっくり比較検討することをおすすめします。
新型ムーヴは今後ハイブリッドが追加される?
今後の展開として、2026年には新型ムーヴに本格的なストロングハイブリッドモデルが追加される可能性が高いと見られています。
搭載されるハイブリッドシステムは、ダイハツ ロッキー&トヨタ ライズに搭載されている「e-SMART HYBRID」と基本的に同じになると予想されます。
エンジンは発電を行い、駆動は専用のモーターが担当する、日産のe-POWERと同様のシリーズハイブリッド方式です。
新型ムーヴ(ハイブリッドモデル)の予想燃費
開発者はWLTCモード燃費で30km/Lを超えることを目標としているようです。
現在、ムーヴキャンバスのWLTCモード燃費は22.9km/L(※1)、スライドドア装着車で最良の燃費を誇るスズキ スペーシアは25.1km/L(※2)、軽自動車で最良のスズキ アルトは27.7km/L(※3)です。
新型ムーヴのストロングハイブリッドは、これらの数値を上回る30km/Lオーバーを目指しているとのことです。
(※1)G・X 2WDの場合
(※2)HYBRID G 2WDの場合
(※3)HYBRID X・HYBRID S 2WDの場合
新型ムーヴ(ハイブリッドモデル)の予想価格
新型ムーヴのハイブリッド搭載モデルの価格は、ノーマルエンジン搭載モデルに比べて25万円程度高くなると予想されます。
ロッキー&ライズの場合、ハイブリッドとノーマルエンジンの価格差は28〜29万円ですが、軽自動車である新型ムーヴでは価格上昇をロッキー&ライズに比べて5〜6万円抑えることができると考えられます。
仮にこの予想が正しい場合、新型ムーヴ「X」のハイブリッド仕様は約174万円となり、ノーマルエンジンを搭載する上級のGグレードと同程度の価格帯になります。新型ムーヴ「G」のハイブリッド仕様は約196万円といった価格設定となるでしょう。
まとめ
新しいムーヴの最大の注目ポイントは、なんといっても便利な「スライドドア」の採用です。これまでのムーヴにはなかった装備で、狭い場所での乗り降りも楽になります。デザインも新しくなり、使い方や好みに合わせて選べる様々なグレードが用意されているのも嬉しいポイントです。
多くの方が注目している人気モデルのため、納車まで時間がかかる可能性があります。ご購入を検討されている方は、早めに販売店で最新情報を確認し、余裕を持った計画を立てるのがおすすめです。
さらに、将来的にはより低燃費な「ハイブリッドモデル」の追加も期待されています。軽ハイトワゴン市場で、新型ムーヴが大きな話題となることは間違いないでしょう。
(※)これらの情報は販売店への取材によるものであり、実際の発売時期や価格は変更される可能性がある点にご留意ください。また、最新情報については、ダイハツ工業の公式発表をご確認ください。合わせて読む
【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:森山 良雄/茂呂 幸正/ダイハツ工業/MOTA編集部】
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