BMW i8 試乗レポート/五味康隆(1/3)
- 筆者:
- カメラマン:阿部昌也
「BMW i」から生まれた2台のアーバンモビリティ
BMWは次世代の自動車社会を視野に入れ、サブブランド「BMW i」を立ち上げた。
その切り込み隊長として送り込まれたモデルは2台。ひとつは2014年4月より販売が開始された「i3」。発電機を積んで航続距離を延長させるレンジエクステンダー仕様もあるが、ピュアEV(電気自動車)としての生い立ちが特徴だ。
そして、オートックワン動画ですでにレポート済みの「i8」だが、今回は当試乗レポートでより詳しく紹介しよう。
超軽量&超低重心設計のi8
i8は、充電“も”できるハイブリッドシステムと評されるPHV(プラグインハイブリッド)として、2014年8月より販売が開始された。
この2台には、通常のクルマとは異なる設計構造が取り入れられている。
走りの性能を受け持つアルミ合金製の「ドライブモジュール」と呼ばれるボディ底辺部位の上に、居住空間となる「ライフモジュール」と呼ばれるカーボンで作られたボディを“のせた”「ライフドライブ」と呼ぶ構造がそれ。言うなれば、重いモノはクルマの底辺に集約され、上屋となる乗員を包む部位の全てが超軽量素材のカーボンで作られる超低重心設計なわけだ。
それがi8では、4,690×1,940×1,300mmの低重心ワイド&ローフォルムと相まって、その旋回力の鋭さは容易に想像ができるはず。
加えて車両重量は、満充電で「40.7km/L」(カタログ数値)走れるリチウムイオンバッテリーに加えて、時速0~100km加速を「4.4秒」でこなし最高速度「250km/h」を生み出す動力源となるターボで武装した1.5リッター直列3気筒エンジンと最大トルク「240N・m」のモーターを搭載して、車重を「1.5トン」に抑えているのが魅力だ。
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