欧州激辛ハッチ対決!「アウディ RS3 スポーツバック」「メルセデスAMG A45 4MATIC」試乗レポート(2/5)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正/島村栄二/和田清志/メルセデス・ベンツ日本
ベースモデルの3倍! 超絶のハイパワーを発揮!
アウディ RS3 Sportbackが搭載するエンジンは、直列5気筒2.5リッターのターボだ。最高出力は367馬力(5500~6800回転)、最大トルクは47.4kg-m(1625~5550回転)となる。ベースとなった「A3 Sportback 1.4TFSI」は、1.4リッターのターボを搭載して122馬力/20.4kg-mだ。RS3 SportbackはA3 Sportbackと同じボディを使いながら、最高出力は3倍、最大トルクは2.3倍に増強した。
メルセデスAMG A45 4MATICのエンジンは直列4気筒2リッターのターボで、最高出力は381馬力(6000回転)、最大トルクは48.4kg-m(2250~5000回転)に達する。2リッターエンジンでは、超絶的ともいえるハイチューンだ。
ちなみに日本車の2リッタースポーツでは、前述のシビックタイプRが310馬力/40.8kg-m、「スバル WRX STI」が308馬力/43kg-m。数値が上まわれば良いという話ではないが、AMG A45 4MATICの動力性能は5リッター並みだ。
ベースとなるAクラスの性能は、「A180」であれば122馬力/20.4kg-mだから、AMG A45 4MATICは最高出力が3.1倍、最大トルクは2.4倍と凄い数値になる。世界で最もパワフルな2リッターエンジンといっても大げさではないだろう。
まるでV8!? 骨太なトルク感が凄い「RS3 Sportback」
そこでまずはアウディ RS3 Sportbackの加速性能を試すと、排気量に2.5リッターの余裕があって低回転域から力強い。最大トルクが発生するのは前述の1625~5550回転だが、1400回転付近でもターボの過給効果を感じる。骨太な回転感覚で、V型8気筒エンジン搭載車を運転しているような気分になった。
実用回転域の駆動力が高い一方で、高回転域の吹き上がりも活発だ。5000回転を超えた領域も伸びが良く、6000回転オーバーまで力強く吹き上がる。車両重量は1560kgだから、A3 Sportback 1.4TFSIに比べて240kgほど重いが、動力性能は圧倒的に上まわるから車両重量を意識させない。
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