Audi A3 Sportback 1.4TFSI企画 ライバル3台徹底比較(1/4)
- 筆者: 金子 浩久
- カメラマン:オートックワン編集部
アウディ初のエコカー減税モデルとは
最近、エコカー減税が受けられるクルマが輸入車にも続々と増えてきた。アウディA3スポーツバック1.4TFSIもその一台。
アウディA3スポーツバック1.4TFSIは、ガソリン直噴ターボエンジンに改良することによって、燃費が従来型から0.8km/L向上し、16.6km/Lとなった。これにより、平成22年燃費基準+25%を達成すると同時に、いわゆる4つ星(平成17年排出ガス基準75%低減レベル)に認定され、自動車取得税および自動車重量税が75%減税されるエコカー減税対象車となった。
エコカーが増えるのは喜ばしいことだが、クルマの価値は、燃費だけで決まるものではない。燃費を含めた総合的な実力が問われる。
もともと、アウディA3スポーツバック1.4TFSIは、エコカー減税対象車となる前から優れた燃費と動力性能を高いレベルで両立させていた。その秘密は、「TFSI」エンジンと「Sトロニック」トランスミッションにある。
TFSIエンジンは混合気のシリンダー内へのガソリン直噴とターボ過給を組み合わせ、高度な電子制御により、燃費の向上とCO2排出量の削減を実現させた。
加えて、動力性能も向上。最高出力125馬力/5,000回転、最大トルク20.4kgm/1,500-4,000回転を発生させる。これまで相反すると考えられてきた「燃費向上、CO2削減」と「パワーアップ」というふたつを、TFSIエンジンは高い次元で両立させているのである。
さらにアウディA3スポーツバック1.4TFSIの大きな武器となっているのが、Sトロニックだ。
ツインクラッチ式のトランスミッションにはクラッチペダルがなく“D”モードを選べば自動で変速を行う。シフトレバーやパドルシフト(オプション)を使えば、マニュアルで変速することもできる。
運転をSトロニック任せにして自動変速する場合でも、従来のトルクコンバータ式のオートマチックトランスミッションとは異なり、クラッチとギアによる変速のため、燃費が悪化することがない。
従来型のクラッチペダル付きのマニュアルミッションをドライバーが操作するよりも素早く変速し、その操作感覚もダイレクトだ。クルマ任せに走りながら、時にスポーティに走る。
その上、燃費にも大きく貢献する非常に優れた21世紀型のトランスミッションである。