喉が渇いたらエンジンオイル飲め!? 007に登場したボンドカー以外の気になるクルマたち
- 筆者: 小鮒 康一
前回はダニエル・クレイグ主演の007第1弾であるカジノ・ロワイヤルに登場するボンドカー以外のクルマをチェックしましたが、今回は第2作目の「慰めの報酬」に登場するクルマを要チェックしてみます。もちろん今回もストーリーには目もくれず、登場したクルマを中心にご紹介しますよ!
今作品のボンドカーも“アストンマーティン DBS V12”
とはいえ今回もボンドカーには少し触れておこうと思います。
今回も、前回に引き続きアストンマーティン DBS V12がボンドカーというポジションになりますが、映画開始早々のカーチェイスシーンで登場。前回はこれといったカーチェイスシーンもないままゴロンゴロンと横転しまくっただけの悲運のボンドカーでしたが、今回は活躍が見込まれます!
しかし、いきなり撃たれまくって蜂の巣となり、左ドアはトラックに持っていかれるという何ともぞんざいな扱いで、ボンドカーに見られた特殊なギミックもなし。満身創痍(まんしんそうい)で目的地に滑り込んだ後は最後まで登場しないというまたもや残念な扱いとなりました。
黒塗りの高級車はアルファロメオ159
そんな冒頭のカーチェイスシーンでは、舞台がイタリアということもあってか相手役のクルマ2台はアルファロメオ159。しかし、1台はトラックと正面衝突、もう1台も崖から転落するという悲しい末路に……。ちなみに現地警察の車両としてもアルファロメオが登場しますが、やはりイタリア=アルファロメオというイメージは海外でも強いのでしょうかね?
水素で動くフォード車が登場
ハイチのシーンで今作のボンドガール、カミーユが初登場するシーンでは、ゴールドのフォード Kaに乗って登場します。今回もフォードが協賛していることで新型(当時)Kaのティザーも兼ねた登場だったのですが、気になるのはボンネットに貼られた「Hydrogen」の文字が!
そう、実はこのKa、水素を燃料とする燃料電池自動車という設定で、よくよく耳を澄ますとエンジン音ではなく、キーンという独特のモーター音がしているのです。
この車両、今作の敵役であるドミニクが運営するNPO法人「グリーン・プラネット」の車両であり、表向きはグリーンエコロジーをうたった組織であるために、こういう設定となった模様。ちなみにドミニクが移動の時に乗っているSUV、フォード エッジも同様に燃料電池自動車という設定になっていました。
今回は日本車も多く登場!(脇役だけど)
前作では背景の一部レベルでしか登場しなかった日本車ですが、今回は登場回数が増えています。まずはハイチ共和国で燃料電池自動車のフォードKaに乗って走行するシーンでは、背景に100系カローラやEK型シビック、B14型サニーなどを見つけることができます。
ハイチのスラム街はあまり治安が良くないとも言われており、登場する日本車もパネルの色が全然違っていたり、レンズが割れたままだったりとかなりの無法地帯っぷりを醸し出しています。
そして、ボリビアでは空港からホテルまで向かうために乗ったタクシーがU12型ブルーバード。リアには「1.8SE saloon」のエンブレムも確認することができました!
そういえば、燃料電池自動車だったのでは……?
ストーリーも終盤、ボンドが敵役のドミニクが乗ってきたフォード エッジを奪ってドミニクをトランクルームに押し込み、砂漠の真ん中に放置するシーンがあるのですが、そのときにトランクルームからエンジンオイルの缶を投げつけ「喉が渇いたら飲め」と言うのです。
これはドミニクの手下に、ボンドが関係を持った女性が石油まみれにされて殺されたことの復讐も兼ねているわけなのですが、そもそもそのクルマって燃料電池自動車じゃない? だったらエンジンないからエンジンオイル積んでる必要なくない?? と思ってしまったのはここだけの話にしておきましょう。
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