アルファロメオ ジュリエッタ 試乗レポート/飯田裕子(2/2)
- 筆者: 飯田 裕子
- カメラマン:オートックワン編集部
やはり左ハンドル仕様が基本と思わせるドライビングポジション
今回の主役はクワドリフォリオ ヴェルデの左ハンドル+6MT。
限定販売という条件に背中を押され購入した方は「ちぇっ」と思った人もいるかもしれないが、おそらくは高い満足感が得られ後悔はしていないはずだ。私も今回初めてこのモデルのハンドルを握り、アルファロメオファンならずともそのスタイリッシュな中小型ハッチバックスタイルをよりスポーティに走らせることのできる魅力に取りつかれた。
日本で運転をするのに、なぜ左ハンドルをわざわざフィーチャーするのかと言えば、イタリアからやって来たアルファはやはり左ハンドル仕様が基本なんだなと思わせるドライビングポジションにある。
右ハンドル仕様ではセンターコンソールの壁が迫っているため十分でなかったフットスペースが、左ハンドルではクラッチペダルの横、フロアの左奥に大きなフットレストが用意されているのだ。
フットレストはコーナリング中の足元の安定感を高めるのに極めて有効。ステアリング操作をより正確に行う効果がある。そこでホールド性も高められているシートのポジションをしっかりと合わせれば、まさにクルマと一体となってドライビングを楽しむことができるのだ。
ジュリエッタはそもそも自然なステアリングフィールとFFでありながら、しなやかかつ回答性のよい動きが気持ちいい。
クワドリフォリオ ヴェルデはより足元の剛性感が強く感じられるがガチガチではなく、アルファロメオらしいしなやかさは失われてはいない。6MTのシフトストロークも長すぎず、超スポーティなモデルほど短くもないので、クルマのバランスにピッタリと合う。
クワドリフォリオ ヴェルデの340Nmというトルクを自ら6MTで走行シーンに合わせて力強くも滑らかにも変えられる面白さはMT好きにはたまらないだろう。
そんなドライビングを、左足をフットレストに置きながら心置きなく楽しめるこのモデルのカタログ入りは、アルファロメオのドライブフィール支持者にとって、いや、スポーツドライビング・ファンにとって大きなニュースであることは間違いないだろう。
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