日本版コンシューマレポート-トヨタ ヴィッツ ユーザー試乗レビュー-(4/5)
- 筆者: 桃田 健史
ユーザーの見方
「キビキビ走る感じがした」は全世代で46.7%。にも関わらず、「乗り心地が硬かった」 は、なんと0%(!)。これは筆者の試乗体験と一致するのだが、改めて、ユーザーの感性の鋭さに驚かされた。
また静粛性についてもユーザーは十分に体感し、理解していることが分かる。
何故「ヴィッツ=女性」のイメージが定着したのか
さてここで、冒頭にご紹介した「男クルマ」作戦について、補足しておく。
「カッコいい方が、いいじゃないですか。」
大沢たかおさん、生田斗真さん競演のドラマ仕立てのテレビCMを見て、「ちょっとコリ過ぎでは?」「そこまでやらなくても」。そう思った方は多いはず。
だがトヨタは、そこまでしても日本国内市場に染み付いた「ヴィッツ=女の子クルマ」のイメージを払拭したかったのだ。
東京プリンスホテルで開かれた、新型「ヴィッツ」試乗会。
筆者は、トヨタの製品企画担当者(他社では商品企画というが、トヨタ系は製品企画という)から、その真実を直接聞いた。
「旧モデルは、あれほど女性っぽい印象を持たれるとは思ってもいませんでした。まあ、ユニセックス(中性)より、やや男性よりのイメージで作ったつもりでした。旧モデル(第二世代)は初代より大きくなって立派になりました。ですから、男性のイメージがあってもおかしくない。
しかし、日本国内市場の特性で、ユーザーが女性中心になってしまった。女性が乗る『ヴィッツ』が街に溢れ、そこでクルマのイメージが作られてしまった。結果として女の子クルマになった、ということです」(トヨタ製品企画担当者)
そう、「ヴィッツ=女性イメージ」は日本市場限定の社会的現象だったというのだ。
海外では「ヤリス」を名乗る「ヴィッツ」。
初代発売以来、世界約70ヶ国での累積販売量は350万台、そのうち日本国内は140万台だ。特に、Bセグメントと呼ばれる欧州で「ヤリス」人気は高い。
だがけっして欧州では「ヴィッツ=女の子クルマ」とは思われていないのだ。そのため、海外市場では「欧州車などライバルたちと戦えるような、凛とした存在感を狙った」(トヨタ製品企画担当者)という。
そして2011年2月8日、トヨタ本社広報から筆者宛てに速報値が届いた。
それによると、3代目の新型「ヴィッツ」発売後、1ヶ月受注時の登録台数男女比は6:4。2代目がモデルチェンジ(2005年2月)した時の男女比は4:6であった。
「ヴィッツ」の「男クルマ」戦略、まずは成功したようだ。
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