【試乗】トヨタ 新型 プロボックス・サクシード[2014年ビッグ・マイチェンモデル] 試乗レポート/渡辺陽一郎(2/5)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
愛用する営業マンのため、考えに考え抜かれたインパネのデザイン
そんなことを考えながら、新型 プロボックス「1.3DXコンフォート」の運転席に座ると、さらに納得させられた。インパネの造りが「営業まわりなどの移動手段」にピッタリな仕上がりに刷新されていたからだ。
ハンドルの左脇にはスマートフォンがスッポリと収まるマルチホルダーが装着され、その下にはアクセサリーコンセントと100V/100W電源(メーカーオプション)が並ぶ。ホルダーに収めたまま短いコードを繋げばスマホの充電が可能だ。さらにその下には、コンビニで買える安い1リットルの紙パックドリンクがすっぽり収まるセンタートレイや、ビニール袋を引っ掛けられるコンビニフックが揃う。
左上にはA4サイズのノートパソコンや弁当を置ける引き出し式のインパネテーブル、その下の隙間にはA4サイズのバインダーが入る薄型のインパネトレイが備わる。左側はグローブボックスではなく、開閉可能なラックになる。運転席と助手席の間には、ビジネスバッグを置くことも可能だ。
実は遠い未来を先取りしたデザインだった!?
読者諸兄も、インパネの写真を見て「何だこれは!?」と思ったのではなかろうか。マルチホルダーの下側のセンタートレイは妙に間が抜けた感じなのに、引き出し式テーブルとエアコンスイッチのあたりは繁雑だ。いろいろな機能を無雑作に取り付けたように見える。
ところが実際に使うと、配置のされ方が機能的で、デスクに向かって座っている気分になった。ディーラーの展示車をチェックする価値は十分にあると思う。
余談だが、自動運転が遠い将来(簡単にはできない)に実現した時のインパネは、きっとプロボックス/サクシードを進化させたような造りになっているだろう。車両の運行状態を監視しながら、移動の時間を有効に活用できるからだ。
[「仕事場」のシートも良くなった! 続きは次ページへ]
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